2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01J08432
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小野木 伯薫 東北大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 水熱ホットプレス法 / ハイドロキシアパタイト / チタン合金 / 低温接合 / アルカリ溶液水熱処理 |
Research Abstract |
超高齢化社会を迎え,人工関節や人工歯根を始めとした生体インプラント材料に対する関心が高まっている.本研究では水熱ホットプレス法を用いることで従来と比較して低温において,生体活性であるハイドロキシアパタイト(HA)セラミックスと高強度ではあるが生体不活性な材料との接合を目指す. これまで純チタンに対するHAセラミックスの接合を手がけてきたが,本年度はこれをもとに実際の医療現場で用いられているチタン合金に対するHAセラミックスの接合を試みた.純チタンに行ってきたのと同様の方法で接合を試みたが接合特性について,従来行ってきた純チタンと比較してやや劣るものであった.そこで水熱ホットプレス法による低温接合の前に,'チタン合金材にアルカリ水溶液による表面処理を行うことで接合特性の改善を試みた.生体用Ti-15Mo-5Zr-3Al合金ならびに生体用Ti-6Al-2Nb-1Ta合金を用いて,5mol/lのNaOH水溶液中で150℃の水熱状態で浸漬した. 浸漬時間について検討したところ,2h浸漬したTi-15Mo-5Zr-3Al合金が最も高い接合強度を獲得していることがわかった.また長時間(24h)の浸漬はTi合金表面に厚い被膜を形成するため,HAセラミックスとの接合特性がむしろ低下することがわかった.Ti-6Al-2Nb-1Ta合金については長時間アルカリ溶液水熱処理するほど接合特性の改善が見られたが,HAとの接合強度は純チタンならびにTi-15Mo-5Zr-3Al合金と比較して見劣りするものであった. これより水熱ホットプレス法によるHAセラミックスとTi合金の接合については,良好な接合特性を示すTi合金に適切な表面処理が必要であることが見出された.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Onoki, K.Hosoi, T.Hashida: "Joining Hydroxyapatite Ceramics and Titanium Alloys by Hydrothermal Method"Key Engineering Materials. Vols.240-242. 571-574 (2003)
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[Publications] T.Onoki, K.Hoshoi, T.Hashida: "Bonding Property of Hydroxyapatite and Titanium treated with Hydrothermal Allkali Solution"Proceedings of 5^<th> International Conference on Solvo-thermal Reactions, July 22-26, 2002, East Brunswick, NJ, USA.. 250-253 (2002)