2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01J08477
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
彼谷 高敏 東北大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 細胞・微生物チップ / 走査型電気化学顕微鏡(SECM) / 薬剤スクリーニング / コラーゲンゲル / On chip incubation / メディエーター |
Research Abstract |
細胞・微生物チップの作製方法の改善として,コラーゲンゲルを用いた手法を開発した.これにより細胞や微生物の活性を損なうことなく,非常に簡便に細胞や微生物をチップ化することが可能となった. 本年度は作製した微生物チップを走査型電気化学顕微鏡(SECM)を用いて電気化学的に計測,評価し様々な応用展開を試みた.電気化学計測にはメディエーターとしてフェリシアン化物,ベンゾキノン等々を用いて行った以下に箇条書きにて記す. 1.種々の微生物(大腸菌,黄色ブドウ球菌,脱窒菌)を対象とした活性計測を行い,様々な基質に対する基礎特性を計測した. 2.微生物チップを用いたon chip incubationにより,極少菌数から増殖曲線を得ることに成功した. また,濁度の計測による増殖曲線との比較を行った. 3.種々の微細加工技術により自作した電極チップを用いて,チップ上に配置した電極によりリアルタイムに菌の増殖挙動を計測することに成功した. 4.微生物チップを用いた薬剤スクリーニングを種々の抗生物質を対象に行い,各抗生物質の作用機構に応じた応答を計測することに成功した. 5.定量的な解析として円錐形のウェルを用い,微生物-コラーゲンゲル表面での酵素やメディエーターの濃度,flux, generation rate等を実測値から算出した.
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