2002 Fiscal Year Annual Research Report
リンパ球活性化分子を応用したネコ免疫不全ウイルスワクチンの開発
Project/Area Number |
01J08741
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西村 順裕 大阪大学, 微生物病研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | FIV / CD80 / CD86 / B7 |
Research Abstract |
本研究はリンパ球活性化分子を応用し、細胞傷害性T細胞を強力に誘導できるネコ免疫不全ウイルスワクチン開発を目的としている。本年度はネコCD80,CD86(fCD80,fCD86)を認識するモノクローナル抗体の作製、細胞傷害性Tリンパ球アッセイ系の確立を目指して研究を行った。研究成果は以下の通りである。 1 昨年度作出した、fCD80あるいはfCD86の細胞外領域とマウスIgG定常領域との融合蛋白でマウスを免疫し、モノクローナル抗体の作出を試みた。また、バキュロウイルスによりfCD80あるいはfCD86を発現させた昆虫細胞を免疫原とする抗体作製も試みた。数千クローンのハイブリドーマを常法にしたがって作製し、培養上清中モノクローナル抗体の反応性を間接蛍光抗体法により判定・スクリーニングしたが、現在のところ、特異的な抗体は得られていない。 2 細胞傷害性Tリンパ球活性化の評価にはインターフェロンγとCD69分子の発現を検出する系がヒトで応用されている。しかしネコでは、CD69分子をコードする遺伝子の同定がなされておらず、また、特異的な抗体もないため、確立されていない。今回ネコCD69分子をコードするcDNAの同定を行った。クローニングしたネコCD69相同体はヒトCD69分子と予想アミノ酸配列において68.3%の相同性を示した。現在ネコCD69細胞外領域を融合蛋白として発現し、ネコCD69に対するモノクローナル抗体の作製を試みている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Shimojima, M., Nishimura, Y.et al.: "A feline CD2 homologue interacts with human red blood cells"Immunology. 105(3). 360-366 (2002)
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[Publications] Kohmoto, M., Nishimura, Y.et al.: "Experimental mucosal infection with molecularly cloned feline immunodeficiency viruses"Clin. Diagn. Lab. Immunol.. 10(1). 185-188 (2003)
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[Publications] Shimojima, M., Nishimura, Y.et al.: "CD56 expression in feline lymphoid cells"J. Vet. Med. Sci.. (in press).