2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01J09066
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
松浦 多喜子 (畑井 多喜子) 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 瘢痕 / シグナル伝達 / アポトーシス |
Research Abstract |
口唇裂口蓋裂のモデル実験としてASK1ノックアウトマウスの口蓋に人工的創傷をつくり野生型マウスと比較することで創傷治癒過程におけるASK1の関与を検討するにあたり、前年度行った背部皮膚の人工的創傷を用いた比較実験より、ASK1ノックアウトマウスは創傷によって誘導される発毛が遅延していることがわかっており、ASK1は炎症反応に対するある種の細胞の分化、増殖シグナルを担っている可能性が示唆されていた。そのため今年度はその起序について解明するため、野生型およびASK1ノックアウトマウスの背部皮膚につくった人工的創傷部組織を用いてDNA Microarrayを行った。現在その結果を解析中である。 また、ASK1によるアポトーシス誘導には転写を介した経路が存在すると考えられるため、前年度よりASK1ノックアウトマウス由来の細胞を用い、アポトーシス刺激をした際、野生型マウス由来の細胞では発現が誘導されるがASK1ノックアウトマウス由来の細胞では発現誘導の認められないmRNAを、Subtraction法ならびにDNA Microarrayにて検索してきた。しかし、目的のmRNAを得ることはできなかった。その為、シグナルの上流に視点を変え、ASK1の活性制御メカニズムを探ろる目的でASK1の活性化因子を見つけるためにYeast Two-hybrid Screeningを行った。その結果Fast kinaseがHEK293細胞内での過剰発現系においてASK1と強固に結合し、またASK1を活性化させる新規の分子として見つかった。現在Fast kinaseによるASK1の活性化メカニズム、ならびにその生理的意義について解析中である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Inoshita S, Takeda K, Hatai T, Terada Y, Sano M, Hata J, Umezawa A, Ichijo H: "Phosphorylation and Inactivation Of Myeloid Cell Leukemia 1 by JNK in Response to Oxidative Stress"J.Biol.Chem.. 277. 40730-43734 (2002)