2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01J09288
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
横嶋 哲 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 数値流体力学 / 自由水面 / 気液二相流 / Level-Set法 / 国際情報交換 / アメリカ合衆国 |
Research Abstract |
前年度(平成13年度)は水面変動が微小振幅波理論で近似できる流れ場の直接数値シミュレーションが行われ,基本的な乱流統計量に水面変動が及ぼす影響が考察された.今年度は水面変動の振幅が微小振幅波で近似できない有限な場合や砕波等も含めた,より広範囲な流れ場を解析対象とするため,界面捕獲法のひとつであるLevel-set法を用い,三次元非圧縮性気液二相流のシミュレーションを可能とする数値計算コードの開発がなされた.計算コード構築に当たっては,気液界面間での物性値(密度,粘性係数等)の不連続に起因する境界条件の不連続(ジャンプ条件)を数値的にどのように高精度に満足するか,及び各相の質量をどのように数値的に保存するか,という,従来の界面捕獲法では取り扱いが困難であった2点について,格別な配慮がなされた.得られた計算コードは静止気泡,気泡上昇,水滴落下等の様々な混相場でその基本性能が検証され,本計算手法によって従来の界面捕獲法に比べてより物理的に妥当な数値解が得られることが確認された.今後は本計算コードに乱流モデルを取り入れ,工学的に有意な高Reynolds数条件下の乱流場を解析対象とすべく,高精度な乱流モデルの選定がなされる予定である.本年度の研究の部はRobert L. Street教授との共同研究としてアメリカ合衆国Stanford大学(Environmental Fluid Mechanics Laboratory, Department of Civil and Environmental Engineering)にて行われたことを付記しておく.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 横嶋 哲: "水面変動を伴う開水路乱流の直接数値シミュレーション"土木学会論文集. No.712/II-60. 57-72 (2002)
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[Publications] Akihiko Nakayama: "Modeling free-surface fluctuation effects for calculation of turbulent open-channel flows"Environmental Fluid Mechanics. 3(1). 1-21 (2003)