2002 Fiscal Year Annual Research Report
音声情報利用によるアクセシビリティ向上を目指した情報空間設計
Project/Area Number |
01J09494
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
芝崎 朱美 筑波大学, 社会工学系, 特別研究員(PD)
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Keywords | 音声 / アクセシビリティ / Webページ / 視覚 / 聴覚 / Just Suggestive(JS)原則 / 音声読み上げソフト |
Research Abstract |
本研究は,視覚障害者や視覚能力の低下した高齢者による情報アクセスを容易にすることを最大の目的としている.現状のWebぺージ設計は,視覚情報が中心であり,障害者・高齢者の利用を想定しているとは必ずしも言えない.そこで本研究は,音声情報を利用することにより,さらにアクセシビリティの高いWebページの実現を提案する. 視覚情報に関する先行研究により,Webぺージ設計時にJust Suggestive(JS)原則を守ることが理解を促進することが提案されていることから,これを拡張することで音声利用の利点や問題点を明らかにすることが可能である.最終的には,障害者・高齢者だけでなく,情報化杜会をサポートする技術になることも視野に入れて,研究を遂行する. 具体的な目的は,(1)視覚原則を聴覚原則へ応用した場合の問題点を明らかにする,(2)視覚と聴覚の違いをふまえたアクセシビリティ・ガイドライン(案)を作成する,(3)検証実験を通してアクセシビリティ・ガイドラインの改善を行う,(4)実用場面におけるアクセシビリティの検証を行う,の4点であるが,本年度は(1)の問題点を改善したWebページを試験的に作成し、音声読み上げソフトを用いて,聴覚実験を行った.この読み上げ結果を分析し,視覚特性と聴覚特性の違いを考慮したJS原則や情報空間デザインと情報探索および理解に向けたモデル提案のような観点から検討を行った.引き続き,対象被験者を増やし,実験的な検討を行うことで,視覚と聴覚のちがいをふまえたアクセシビリティ・ガイドラインの改善を行っていく.
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