2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01J09808
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宇都 克裕 九州大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | Nek2 / 中心体 / タンパク分解 / アフリカツメガエル / 中期胞胚遷移 / Cdc25A |
Research Abstract |
私はこれまでに、初期発生におけるNek2Bの機能解析を行い、Nek2Bが中心体の成熟に関与する事を明らかにしてきた。今年度は、後期発生過程で発現するNek2Aの機能解析を行った。Nek2AとNek2Bはスプライスバリアントであるため、Nek2Aのみを特異的に阻害するためにツメガエル受精卵にNek2Aの配列に特異的なモルフォリノオリゴおよびsiRNAを導入した。その結果、モルフォリノオリゴを導入した胚ではNek2A蛋白質の発現量が微減したに留まり、形態的な変化はほとんど見られず、siRNAを導入した胚ではRT-PCRでNek2AのmRNA量の減少が認められなかった。このため、Nek2A特異的中和抗体を作成し、現在機能阻害実験を遂行中である。 また、初期胚発生特異的に発現するCdc25Aフォスファターゼの活性制御機構の解析を同時に行っている。Cdc25Aは中期胞胚期にChk1によってリン酸化され、分解される。私はCdc25Aが分解のみならず、Chk1により抑制される必要があることを見出し、この抑制にCdc25AのC末端領域のリン酸化が関与していること、C末端領域をリン酸化されたCdc25AはCdk-サイクリン複合体から解離することを見出した。また、このC末端のChk1によるリン酸化配列はCdc25Aのみならず全てのCdc25ファミリーに存在し、同様のChk1による制御を受けている事を明らかにした。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 宇都克裕, 志牟田健, 中條信成, 井上大悟, 佐方功幸: "チェックポイント制御と初期発生に依存したCdc25Aの分解とその機構"実験医学. 22巻2号. 213-218 (2004)