2003 Fiscal Year Annual Research Report
局所的配偶競争(LMC)では説明できないイチジクコバチの性比
Project/Area Number |
01J09821
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
木下 智章 九州大学, 大学院・理学研究院, 特別研究員(PD)
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Keywords | 性比 / 産卵数 / イチジクコバチ / 局所的配偶競争 / コバルト60 / バラツキ |
Research Abstract |
メスに偏った性比を説明する要因に、同じ母親の息子のあいだでのメスをめぐる競争つまり局所的配偶競争(LMC)がある。本研究では、個々のメスの産卵数やその性比を調べることでLMC理論を検証するとともに、性比調節能力の生理的または遺伝的制約を含めたイチジクコバチの性比決定要因を解析し、その性比の適応的意義や進化過程を考察することを試みている。 オス間闘争が起こるタイプのイチジクコバチにおいて、オスのサイズは、その勝敗そして交尾成功に大きな影響を与えると考えられる。そこで、性比調節と子の体サイズの関係を明らかにするため、コバルト60を照射し不妊化させたメスを利用する実験を、導入条件を変えて行った。コバルト60を照射したメスは、産卵することはできるが、その子は発生できない。コバルト60を照射したメスと照射しない1匹のメスを、順序を変えて同じ花のうに導入することで、特定のメスの産む卵の数とその性比がどのようになっているかを明らかにすることができる。メスを2匹導入する際の間隔を変え、子の成長期間を操作することで、子のサイズに違いを生じさせた。そして、それに対しどのような産卵パターンの変化を示すかを調べた。 また、南アフリカにおいて他種を観察、現地Pretoria大学のJaco Greeffとこれまでの研究内容を議論し、現在論文を1本投稿、2本準備中である。
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