2002 Fiscal Year Annual Research Report
環境の変動特性に適応可能な小型飛行船の自律的学習理論に関する研究
Project/Area Number |
01J10979
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
本山 恵子 北海道大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員DC1
|
Keywords | 小型飛行船 / 自律飛行 / 学習 |
Research Abstract |
本研究の目的は,小型飛行船を自律的に制御するための学習の枠組みを構築することである.このためには三次元運動特性を考慮して,多数の実験から学習理論を構築する必要がある.即ち,三次元シミュレーションを通して十分に理論的考察を行ない,実環境実験の結果と照らしあわせながら検討する必要がある.本年度は階層的アーキテクチャをベースとした学習手法を用いた制御方法の検討を行った.この手法ではタスク達成行動を漸進的に追加することによって制御アーキテクチャが構築されている.ここでは飛行船の位置制御といった低位のタスクはPID制御を基本としているが,例えば電池電圧の低下に基づく出力の変化等の特性変化については,出力から入力へのフィードバックに基づく,行動出力と環境への影響の因果関係の観測を積極的に利用することで,従来の手法では対応不能であった特性変化に対応できる.構築した手法について昨年度作成した三次元シミュレータによる実験を通して理論的考察を行なったが,まだ改良の必要があると考えられる.また実機の飛行船ロボットについては外部のコンピュータからの操作がほぼ可能となり,現在調整中である. 来年度は実際に自律飛行船ロボットを製作し,三次元実環境で実機における学習能力・適応能力を検証し,学習法の改良を行なう.
|