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2002 Fiscal Year Annual Research Report

触針の微小振動を用いた微細構造計測に関する研究

Research Project

Project/Area Number 01J11283
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

高橋 健  東京工業大学, 精密工学研究所, 特別研究員(PD)

Keywords表面形状 / シリコン単結晶 / 異方性エッチング / ピエゾ抵抗効果
Research Abstract

本研究では、近年急速に開発の進んでいる微細加工技術などによって製作されたデバイスの工学的な意昧での表面形状を、高速かつ高分解能で計測する装置の開発を目指している。すなわち、従来の表面粗さ計を高分解能化、三次元への拡張を目指して計測装置の開発を行っている。この計測系は、タングステン製のプローブを上下に加振して試料をたたき、振幅が一定になるように高さ制御をおこなう。このように計測をおこなうことにより、試料へのダメージ低減と、分解能の向上が可能となる。
昨年度までの研究では、マイクロフォークという既製の発信用電子デバイスを利用し、高さ方向の分解能が数nmの計測装置の開発をおこなった。しかし、最終的に分解能を決定する探針を、タングステンの電解研磨によって製作した後マイクロフォークに取り付けていたため、探針の交換をおこなうと計測特性が変化するという問題点があった。
本年度はシリコン単結晶の異方性エッチングを利用し、加振用の梁とプローブを一体で製作できるプロセスの開発をめざした。アルカリによるシリコンの異方性エッチングでは、(111)面のエッチング速度が非常に遅いために、精度のよい平面を得ることができ、(110)シリコンウエハを利用すると、ウエハ表面に対して垂直な壁を製作することができる。そこで、(110)ウエハに窓をあけるようなパターニングをおこない、幅300μm、高さ200μm、長さ15nmの両持ち梁を製作した。梁の中央部には、微少な凸形状が残るようなパターニングをおこなうと、(111)面に囲まれた形状が三角錐状に残る。その先端部分を電子顕微鏡で観察したところ、先端半径は10数nmとなった。このプローブ付きの両持ち梁をPZTにより加振したところ、28kHz付近に共振周波数を持つことを確認した。
次に、製作した両持ち梁にボロンをドープし、ピエゾ抵抗効果による振動検出実験をおこなった。シリコンウエハにPBFをスピンコートし、1000℃で1時間加熱することにより、両持ち梁部分にピエゾ抵抗を持たせることができる。そこで、この両持ち梁を含むようなブリッジ回路を製作し、PZTを用いて両持ち梁を加振すると、振動振幅に対応するように両持ち梁両端の電圧変化が現れることを確認した。

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Published: 2004-03-26   Modified: 2016-04-21  

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