2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01J11464
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
丸山 冬彦 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | Java / Java仮想機械 / JITコンパイラ / 自己反映計算 / 開放型コンパイラ |
Research Abstract |
前年度に引き続き、本研究の基礎となるJava仮想機械向けのJITコンパイラであるOpenJIT2の実装を行った。 OpenJIT2は自己反映計算の理論に基づいた開放型コンパイラをJava仮想機械向けJITコンパイラとして実現するものであり、先進的なコンパイラの最適化手法を動的に取り入れる機構と省資源の両立を目指すために本研究者が設計・開発を行っている。前年までの研究により、JITコンパイラにおける最適化機能が実行性能に与える負の影響、すなわち、実行時間に占めるコンパイル時間の増大が深刻である事が明らかになっているため、本年度は実装上の工夫によるコンパイル時間の短縮とメソッドを選択的にコンパイルするためのフレームワークを設計した。 現時点の実装を用いて前年と同様の評価を行うと、実際にコンパイル時間の短縮は実現されたが、依然としてコンパイル時間が実行時間に占める割合が大きいことも明らかになった。このことからJITコンパイラを用いたJavaプログラムの実行を高速化するためには、JITコンパイラによる最適化の度合いによるコンパイル時間の短縮だけでは不十分であり、性能に影響を与えるメソッドのみを選択的にコンパイルする機構が必要であることが明らかになった。
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