2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01J11483
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大和屋 武 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 半導体光増幅器(SOA) / 増幅自然放出光(ASE) / 前置増幅器 |
Research Abstract |
半導体光増幅器(SOA)の利得飽和に伴い起こる増幅自然放出(ASE)光変調の動特性について詳細に調べた.ASE変調速度の入力信号波長依存性を調べた結果,残留反射の大きい長尺SOAでは,大きな波長依存性が生じることが分かった.また,ASE変調速度は高バイアス,長尺素子で高速化し,10GHz以上,最大20GHzの高速応答が得られることを明らかにした.さらに入力信号光強度依存性を調べた結果,高入力信号強度時に応答速度が低速化することが分かった.さらに前進ASEと後進ASEの比較を行い,後進ASEの方が1.5倍程度の高速応答が得られることを明らかにした.今回明らかとしたASE変調の動特性は,飽和SOAを用いた機能素子でも役立つため重要である. 本研究ではこれまでに,飽和SOAのASE変調を用いた前置増幅器を提案した.今回,前置増幅器の構造最適化を行った.SOAの数値解析を行い,前置増幅器に用いるSOAの設計指針を明らかにした.その結果,入力信号光による利得飽和は促進し,後進ASEによる利得飽和は抑圧することで前置増幅器の利得が増加することが分かった.そこで,多電極および2電極SOAを提案した.この構造では,素子前方の電極で電流密度を大きくし,後方で小さくすることで,キャリア寿命時間,および媒質利得を伝播軸方向で変化させることが出来る.その結果,信号光・ASE光の利得飽和を制御できる.これらのSOAを使用することで,前置増幅器の利得が通常SOAに比べ最大6dB増加し,受信感度も5dB程度向上する.その結果,10Gbit/sの受信感度が-27.7dBmとなると見積もられる.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Yarnatoya, F.Koyama: "Optical Preamplifter Using Optical Modulation of Amplifted Spontaneous Emission in Saturated Semiconductor Optical Amplifier"IEEE J.Lightwave Thecnol.. Vol.22,No.5. (2004)
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[Publications] T.Yamatoya, F.Koyama: "Optical Preamplifier Using Anti-Reflection-Coating-Free Semiconductor Optical Amplifier with Signal-Inverted ASE"IEEE Photon.Technol.Lett.. Vol.15,No.8. 1047-1049 (2003)