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2002 Fiscal Year Annual Research Report

脊索動物ホヤの遺伝学的解析の基盤整備――系統の確立とエンハンサートラップの開発

Research Project

Project/Area Number 01J60048
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

狩野 俊吾  京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)

KeywordsCiona intestinalis / 室内系統 / ホヤ / 遺伝地図 / 遺伝的多型 / 国際研究者交流
Research Abstract

昨年度に引き続き、生態型の多型を利用するために世界各地7ヶ所(日本、アメリカ西海岸、イギリス、スウェーデン、フランス、オーストラリア、イタリア)に分布している野生サンプルを収集し、その遺伝的背景を調べた。genomic fingerprintは各野生集団毎に異なるパターンを示し、国際間の遺伝的相違は日本産同士の多型よりも大きいことが確認された。マイクロサテライトマーカーによっても同様の結果が得られている。世界各地の生体サンプルの形態観察では、輸精管先端の赤色色素の有無や被嚢の色(赤色・黄色等)に違いが見られた。特にイギリス産集団は、その他と比べて独特であり、輸精管の先端は白色、内柱の先端は赤色、被嚢は赤色系、出・入水管の口縁は赤色色素の分布が著しい、などの特徴を持つ。
これらの世界各地の集団をストレイン化する目的で閉鎖集団による継代飼育を試みたが、多くの個体(スウェーデン、フランス、イギリス集団由来)は発生率が悪く、また変態後も1cm程度で成長が止まり育たなかった。一方で、ナポリ由来の個体と交配させたものに関しては、成長はコントロールに比べて悪いものの成熟までに至った。これらのことから、遺伝的要因が室内飼育での成長に大きな影響を及ぼすことが示唆され、今後の室内系統の維持を考える上で飼育系に適した集団の選抜を考える必要性が明らかになった。現在、(イギリス産)x(ナポリ産)、(フランス産)x(ナポリ産)のF1が成熟しており、F2世代を得る準備をしている。
前述の形態学的相違を示す形質に関して交配実験を行ったところ、イギリス産個体とナポリ産個体のF1集団においては、輸精管の先端は赤色、内柱の先端は赤色、被嚢は赤色系、出・入水管縁の赤色色素の分など、全ての赤色に関する形態形質が両親個体から遺伝し、これらの色素に関する遺伝子座は優性であることが確認された。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Sasakura: "Application of Minos, one of the Tc1/mariner superfamily transposable elements, to ascidian embryos as a tool for insertional mutagenesis"Gene. (in press). (2003)

  • [Publications] Dehal: "The draft genome of Ciona intestinalis insights into chordate and vertebrate origins"Science. 298(5601). 2157-2167 (2002)

URL: 

Published: 2004-03-26   Modified: 2016-04-21  

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