2003 Fiscal Year Annual Research Report
魚類初期胚で発現する遺伝子の網羅的単離と発現パターンの解析
Project/Area Number |
01J60095
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高島 茂雄 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | メダカ / 魚類初期胚 / トランスジェニックメダカ / GFP |
Research Abstract |
遺伝子の発現パターンの解析 メダカ初期胚を用いて前年度までに得られた遺伝子について野生型胚および突然変異胚を対象として発現パターンの解析を行った。その結果いくつかの突然変異体において発現パターンに違いが観察された。これまでに単離した複数の遺伝子がメダカの突然変異体の解析に有効であることを確認した。 トランスジェニックメダカの作成 新規遺伝子の新たな単離および、変異体の作成を目的としてトランスジェニックメダカの作成をおこなった。トランスジェニックメダカの作成はドイツEMBLにおいてWittbrodt研究室と共同でおこなった。Wittbrodt研究室において作成されたトランスポゾン由来のgene trap vectorを1細胞期のメダカ胚に顕微注入した。このgene trap vectorにはスプライシングアクセプターサイトに連結したレポーター遺伝子GFPを組み込んであるために、メダカゲノム内の遺伝子中に挿入され、その遺伝子とキメラタンパクを形成した場合にのみGFPが発現するように設計されている。顕微注入を行った胚(F0世代)をレポーター遺伝子であるGFPの発現を指標として選別した。選別したF0個体が成熟した後、F0個体同士を交配して得られた胚においてGFPの発現を指標にしてトランスジェニックメダカを選別した。これらの実験の結果5000個以上の胚にgene trap vectorの顕微注入を行い、GFPの発現が観察されたものがF0世代で1500個体以上得られた。現在F1およびF2世代のスクリーニングを進めておりこれまでに複数のトランスジェニックメダカが得られている。
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