2002 Fiscal Year Annual Research Report
プラナリアのRNAiとDNAマイクロアレイによるシグナルカスケードの解析
Project/Area Number |
01J60097
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
遠藤 高帆 国立遺伝学研究所, 生命情報・DDBJ研究センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | 転写因子 / 発現 / 予測 |
Research Abstract |
転写因子プロモーターモチーフの検索 ゲノム情報から遺伝子の発現制御を予測することは大量シークエンスの時代にますます要求されることとなっている。 発現の制御は多くの因子によってなされているが、遺伝子に直接関与するのはシスエレメントであり、遺伝子領域の近傍に存在する。 これらプロモーターモチーフは数塩基から数十塩基の長さで転写因子と結合するが、モチーフ配列は相同性にある程度の幅があるため単純な一致性ではモチーフを決定することは難しい。 ここで、本研究においては免疫型システムによる解析によってモチーフの検索を行った。免疫型システムとは、最初に大量のバリエーションの情報を生成し、そのご条件に適合するデータを選別していく手法であり、パターン認識などで用いられている。 免疫型システムで問題となるとは当初のバリエーションをどの程度そろえればよいか、またその後より正しい回答を得るにはどのようにすればよいかという点である。 ここで、組み合わせ論を用いて、4種の要素からなるDNA配列を用いた場合、どの程度のスケールの実験を行えば良いか計算を行った。 この結果、もし70%の相同性を持つモチーフを検索するのであれば、14塩基以上の長さのモチーフでなければ偶然の相似と区別できないこと、また、真のモチーフに類似した配列を見つけた場合、その配列を一塩基ずつ改善していくことで真のモチーフが特定できることが分かった。 より長い配列を得るためには検出された配列のうち、数塩基シフトしたものを次々に組み合わせることで行える。 上記の手法を用いてコンピュータでシミュレーションを行ったところ、相同性検索だけでは判明しないモチーフの検出を行えることを示すことができた。
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