2002 Fiscal Year Annual Research Report
戦後日本形成期における内政と外交〜歴史記録からのアプローチ〜
Project/Area Number |
01J83402
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
武田 知己 政策研究大学院大学, 政策研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | オーラルヒストリー / 戦後政治 / 内政と外交 / 戦後日本形成 |
Research Abstract |
「オーラルヒストリー」という新しい研究手法を用いて、戦後日本形成期にアプローチする本研究の平成14年度の研究業績は以下の通りである。 (1)岩手県盛岡市、京都府福知山市における現地調査 岩手県盛岡市において、戦後の再軍備問題に関わった郷古潔氏について、京都府福知山市において、占領期の首相であった芦田均について、近親者、後援者にヒアリングを行った。その成果は、一部、御厨貴編『歴代首相物語』(新書館、2003年)の筆者担当項目、伊藤隆、季武嘉也編『近現代人物史料情報事典』(吉川弘文館、2003年公刊予定)の筆者担当項目に活かされている。 (2)オーラルヒストリーの方法論についての研究 本年度の研究課題の大きな柱であったオーラルヒストリーの方法論の考察については、政策研究大学院大学、オーラル・政策研究プロジェクト事務局発行の『オーラルヒストリー』No6,7に「米国事情紹介(1)、(2)」として、No9の「カリフォルニアのワークショップ体験記」として、中間報告を掲載した。また、2002年11月に行われた国際シンポジウムの二日目のパネルで、伊藤隆政策研究大学院大学教授の報告に、筆者が行った『昭和史の天皇』『史談会速記録』の調査報告が活かされている。また、政策研究大学院大学の政策情報プロジェクト主宰の「方法論研究会」でも報告を行った。尚、これらの成果を学術雑誌へ投稿する計画は、時間的制約から果たせなかった。最終年度には、きちんとした報告を広く学界で共有すべく鋭意準備中である。 (3)オーラルヒストリーへの参加 また、本年度も、COEで行ったオーラルヒストリーに積極的に参加した。主なものは、塩飽二郎氏、宮沢喜一氏、松野頼三氏、菊地清明氏などである。これらの記録は来年度早々に冊子に纏められる予定である。 (4)共著の出版 また、本年度は、前述の『歴代首相物語』に、「米内光政」「近衛文麿」「鳩山一郎」「石橋湛山」「河野一郎」「緒方竹虎」を執筆した。それぞれに本研究の成果の一部が活かされている。
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Research Products
(1 results)