1991 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカ大陸におけるホットスポット火山活動の地球物理学的研究
Project/Area Number |
02041008
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
浜口 博之 東北大学, 理学部, 教授 (20004385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 太志 東北大学, 理学部, 学振特別研究員 (40222187)
林 信太郎 秋田大学, 教育学部, 助教授 (90180968)
KAVOTHA K.S. ザイール, C. R. S. N., 研究員
WAFULA Mifun ザイール, C. R. S. N., 研究員
ZANA Ndonton ザイール, C. R. S. N., 所長
森田 裕一 東北大学, 理学部, 助手 (30220073)
笠原 稔 北海道大学, 理学部, 助教授 (40001846)
田中 和夫 弘前大学, 理学部, 教授 (40003511)
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Keywords | ザイ-ル / 東アフリカ地溝帯 / ニアムラギラ火山 / 活火山 / 火山噴火 / 広帯域地震観測 |
Research Abstract |
1991年9月6日に本邦を出発し,9月13日より2班に分かれて,ザイ-ルの首都キンシャサ効外のビンザ及び東部のニアムラギラ火山地域で予定の観測・調査に従事した.ビンザ気象局の地下壕での広帯域地震計(CMGー3型)の設置作業は予定道り進行し,9月25日に全作業が終了し本観測に入る予定であったが,その2日前の9月23日に首都キンシャサに於いて,軍に一般市民が加わった暴動が発生し,首都のみでなくザイ-ル全土で治安が悪化し,調査を続行する事が不可能な状態に陥った.代表者と分担者の2名は,大使館に保護され,在キンシャサ日本大使の退避勧告に従い,9月26日に他の日本人在住者と共に隣国コンゴのブラザビルに避難し,日本政府派遣の救援機の到着を待ってパリ経由帰国した.設置した地震計はその後の調査で無事が確認されたが,キンシャサ市内の倉庫に保管されていた一部の観測機材は暴動の際に粉失した.一方,首都より離れたニアムラギラ火山の調査班は,ザイ-ルの研究分担者と合流し,地震観測計器の検定,ニアムラギラ火口の光波測量,温度観測を実施した.9月20日には,火口北北東15kmでニアムラギラ火山の噴火が始まった.この噴火の活動調査や測量を緊急に終了させ9月29日に隣国ルワンダに避難し,そのまま帰国した.このように2班に分かれた調査は,不測の事態のため中断を余儀なくされ,当初の計画を完全には遂行できなっかった.9月20日の噴火活動については,現地分担者がその後調査を続行し,活動の推移は代表者に送付されている.この噴火により9個の火山丘ができ,半年たった現在も溶岩流出が止まること無く続き,数十年ぶりの大噴火の様相を呈しつつある.分担者1名の招へい計画は,上記に述べたようなザイ-ルの国内事情で中止した.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 笠原 稔,田中 和夫,Zana N.: "1991年にアムラギラ火山の側噴火ーミコンベ(Mikombe)ー速報" 日本アフリカ研究. 39. 29-50 (1991)
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[Publications] 林 信太郎,笠原 稔,田中 和夫,浜口 博之,Zana Ndontoni: "アフリカ,ニウムラギラ火山1940年以降の噴火におけるマグマの化学組成変化" Inter.Geolog.Cong.Abst.(1992)
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[Publications] Tanaka,S.and H.Hamaguchi: "Evidence for degree one heterogeneity at the top of the Earth's core,revealed by SmKS travel times" IUGG Geophysical Monorgaph. (1992)
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[Publications] 西村 太志,浜口 博之,田中 和夫,笠原 稔,N.Zana: "1986年ニアムラギラ火山噴火活動に伴う低周波地震の解析" 火山. (1992)
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[Publications] 浜口 博之,森田 裕一,N.Zana: "アフリカ大陸内での広帯域地震観測" 地震II. (1992)
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[Publications] Kavotha,K.S.: "Frequency characteristics of the volcanic tremors associated with the 1989 Nyamuragira eruption." Final Rep.Group Train.Cour.Volcan.Volc.Sabo Eng.37-48 (1990)
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[Publications] N.Zana: "Nyamuragira" Bull.Global Volcanism Network. 17. 2-4 (1992)