1990 Fiscal Year Annual Research Report
平成3年7月11日メキシコ日食による太陽コロナの観測
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02041094
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
山下 泰正 国立天文台, 光学赤外線天文学研究系, 教授 (50011458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 士 国立天文台, 光学赤外線天文学研究系, 助手 (80107474)
磯部 〓三 国立天文台, 光学赤外線天文学研究系, 助教授 (20012867)
代情 靖 国立天文台, 太陽物理学研究系, 助手 (60158516)
船越 康宏 京都大学, 理学部, 教務職員 (80127133)
北井 礼三郎 京都大学, 理学部, 助手 (40169850)
末松 芳法 国立天文台, 太陽物理学研究系, 助手 (50171111)
黒河 宏企 京都大学, 理学部, 助教授 (80135508)
平山 淳 国立天文台, 太陽物理学研究系, 教授 (20012841)
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Keywords | 1991年7月11日 / 皆既日食 / メキシコ国 / 太陽コロナ観測 / 日本観測隊派遣 / 予備調査 / ラ・パス市 / 南バハカリフォルニア自治大学 |
Research Abstract |
本研究は、平成3年7月11日の皆既日食時において、メキシコ国へ観測隊を派遣して、太陽コロナの精密観測を実施しようとするものである。その準備として、平成2年度においては、望遠鏡等観測機器の設計製作、改造整備等を行うと共に、観測候補地の調査を行った。特に、当該科学研究費補助金によって、黒河及び末松の二名がメキシコ国に出張して現地の予備調査を実施した。この調査は皆既日食当日の丁度1年前に当たる平成2年7月11日を中心として6月29日から7月23日にかけて実施された。これによって得られた情報を検討した結果、観測場所及び観測機材輸送経路等について、以下のように決定した。 1.観測候補地として、メキシコ市周辺、カリフォルニア半島南部、マサトラン市南部を比較調査した結果、晴天率、シ-イング、警備体制の有無、配電給水の有無、居住条件等の総合判断から、カリフォルニア半島南部のラ・パス市郊外にある南バハカリフォルニア自治大学(UABCS)の構内を観測地点と決定した。 2.南バハカリフォルニア自治大学と交渉を行い、観測地として運動場に約400m^2の面積を、休憩場所としてク-ラ付の講義室、写真暗室として実験室を予約した。 3.世界各地からアマチュア天文学者や観光者の集結するラ・パス市においては、宿泊施設の確保は至難の業と考えられていたが、南バハカリフォルニア自治大学の協力で、ラ・パス市内のホテルに日本観測隊員8名の部屋の予約ができた。 4.観測機材は、海上輸送で横浜からメキシコ国エンセナ-ダに送り、そこで通関手続きを行った後、国道1号線に沿ってカリフォルニア半島を南下(約3日間)して、ラ・パス市に運ぶものが最も現実的であると決定した。
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