1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02045033
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
谷口 功 熊本大学, 工学部, 教授 (90112391)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHELEBOWSKI ジヤン Virginia Commonwealth大学, 生物化学科, 教授
TURNER James Virginia Commonwealth大学, 化学科, 準教授
HAWKRIDGE Fr Virginia Commonwealth大学, 化学科, 教授
木田 建次 熊本大学, 工学部, 助教授 (00195306)
榊 茂好 熊本大学, 工学部, 教授 (20094013)
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Keywords | フェレドキシン / ミオグロビン / 電子移動反応 / 機能性修飾電極 / 分光電気化学法 / Inーsitu測定 / ポリーLーリジン / 電気化学酵素触媒反応 |
Research Abstract |
本研究では、電気化学法及び分光電気化学法を用いてタンパク質の電極上での電子移動反応を明らかにするとともに、タンパク質の生物電気化学的性質の解明とその工学的応用を目指した研究を進めている。第二年度の研究実績の主なものを下記に示す。 1.フェレドキシンの電極上での直接電子移動とその応用:ホウレン草由来の光合成系電子伝達タンパク質であるフェレドキシンの直接電子移動のための機能電極として、微量のポリーLーリジン共存下でIn_2O_3やバイロリティックグラファイト電極が有効であることを示し、ポリーLーリジンの機能について明らかにした。この機能電極系は、トウモロコシ由来のフェレドキシンやそのアミノ酸変異種の電極反応の解析にも有効で、フェレドキシンの機能を電気化学的に評価する道を開いた。また、フェレドキシンの電極反応と酵素反応を共役させることで、NADP^+からNADPHを、さらにNADPHを補酵素とする酵素を共役させることで、二酸化炭素固定を伴う還元カルボン酸サイクルのモデル系を構成した同様にアミノ酸合成への展開も可能であった。 2.ミオグロビンの電極反応:馬心筋由来のミオグロビンを精製し、In_2O_3電極表面の電荷を制御することで、pH6.5〜7.5の溶液中で初めて、明瞭で安定なボルタモグラムの測定に成功した。この酸化還元反応が、nativeなミオグロビンに基づくことをinーsitu UVーVis及びCD分光電気化学測定によって確認した。この成功により、ミオグロビンの電子移動を伴う機能発現過程が電気化学的に評価できるようになった。 3.新規分光電気化学法の開発:微量サンプルの測定や非水溶媒中での測定を可能とし、本測定法を高性能化した。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] TANIGUCHI,Isao: "Preparation of a Second generation Glucose Sensor Using a Platinized carbon Paper (PCP) Electrode" Proc.Korea-Japan Joint Symposium on Chemical Sensors. 1. 31-36 (1991)
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[Publications] TANIGUCHI,Isao: "Application of Promoter Modified electrodes to Protein Electrochemistry" Proc.Fifth International Symposium on Electrochemistry. 1. 107-114 (1991)
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[Publications] 冨永 昌人: "カ-ボン電極上でのペルオキダ-ゼの電子移動反応" 分析化学. 40. 859-861 (1991)
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[Publications] TANIGUCHI,Isao: "Electrochemistry of Myoglobin and Ferredoxin at an Indium Oxide Electrode" Rev.of Polarography. 37. 12 (1991)
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[Publications] TANIGUCHI,Isao: "Electrocatalytic Reduction of Greenhouse Gases Using Biofunctional Metal Complexes" Proc.of International Symposium on Chemical Fixation of Carbon Dioxide. 1. 81-88 (1991)
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[Publications] TANIGUCHI,Isao: "Direct Electron Transfer of Horse Heart Myoglobin at an Indium Oxide Electrode" J.Electroanal.Chem.
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[Publications] 谷口 功: "実験化学講座(日本化学会編) 第9巻 6章「有機電気化学」(pp.381ー392) 執筆" 丸善, 12 592 (1991)
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[Publications] 谷口 功: "化学工業(特集号:高機能化する電極とその応用) 「分子修飾による電極の機能制御」 執筆" 化学工業社, 7 (1992)