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1990 Fiscal Year Annual Research Report

18.19世紀日本における言説空間の変容

Research Project

Project/Area Number 02301007
Research InstitutionChuo University

Principal Investigator

野崎 守英  中央大学, 文学部, 教授 (30172787)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中村 春作  広島大学, 教育学部, 助教授 (90172402)
豊澤 一  山口大学, 人文学部, 助教授 (10155591)
山泉 進  明治大学, 法学部, 助教授 (10130840)
清水 正之  三重大学, 人文学部, 教授 (60162715)
百川 敬仁  明治大学, 法学部, 教授 (20012528)
Keywords18.19世紀 / ナショナリズム / ロマンチシズム / フォ-クロア / 発生論的認識 / 有機的な了解 / 同一性の根拠の模索 / 過去追跡と未来認識
Research Abstract

本研究は、18,19世紀の時代思潮を分析することによって、現代にあるわれわが直面している倫理学上の思想課題を歴史相を通して解明することを目的としている。分析軸として三つの場面を立てた。ナショナリズム,ロマンチシズム,フォ-クロアがそれである。この三局面が、18,19世紀に生起する思想傾向のきわだった特質と考えられるからである。そこで、研究分担者は、この三つのいづれかを分担パ-トとし、それぞれの研究関心から事の実相を掘りさげることに努めた。
本年度は3回の研究発表合宿と合せて、年度総括の一度の合宿を行った。そうした経過を経て、現段階で共通了解となっているのは以下の点である。
1 上記の三概念は、微妙なひだの違いを見せはするものの、たしかに、18,19世紀の言説空間の特質を浮き彫りにするのに有効なものであることを確認した。その三概念が、それぞれのあり方で、事の発生論的認識の三様態として機能していることも明らかになった。
2 ナショナリズムにせよ、ロマンチシズムにせよ、フォ-クロアにせよ、その傾向が現れる基底に見られるのは、人が帰属するとされる諸集団、または個人が個人であること、その点の基軸をどのように有機的に了解できるのか、ということの模索の営みである、といえる。その実態をより明確に解明する必要が共通の課題として確認された。
3 来年度は、以上の点を踏まえて、個々の思想家、思想現象の究明を、日本とは他領域になる場所での事情と重ね合せながら、日本という場所での事の生起の特質をより鮮明にする方向で行いたい。そのことを通して、過去追跡が未来認識の糧になるような学問的認識の道を拓きたいのである。その過程で、倫理学への寄与がより具体的なものとなろう。

  • Research Products

    (6 results)

All Other

All Publications (6 results)

  • [Publications] 百川 敬仁: "埀加神道における文学とイデオロギ-ー近世的異界をめぐって" 国語と国文学. 11月. 111-121 (1990)

  • [Publications] 百川 敬仁: "八犬伝と二律背反" 江戸文学. VOL2 No.4. 28-41 (1990)

  • [Publications] 櫻井 進: "大隈言道における不在と現前" 日本文学. VOL39. 35-48 (1990)

  • [Publications] 澤井 啓一: "「擬古」の世界認識" 日本文学. VOL39. 1-15 (1990)

  • [Publications] 山田 隆信: "富永仲基の「誠の道」について" 目白学園女子短期大学研究紀要. 27号. 1-12 (1991)

  • [Publications] 野崎 守英ほか(共著): "『ケルト・伝統と民俗の想像力』のうち「アラン島の世界ーケルト遠望」を分担執筆" 中央大学出版部, 445 (1991)

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Published: 1993-08-11   Modified: 2016-04-21  

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