1990 Fiscal Year Annual Research Report
船舶システムにおけるHUMAN PERFORMANCEの把握,推定に関する基礎研究
Project/Area Number |
02302057
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
細田 龍介 大阪府立大学, 工学部, 教授 (30081392)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 林 大阪大学, 工学部, 助教授 (20093437)
西岡 通男 大阪府立大学, 工学部, 教授 (60081444)
井上 篤次郎 神戸商船大学, 商船学部, 教授 (00031435)
仲渡 道夫 広島大学, 工学部, 教授 (20034324)
中村 彰一 高知工業高等専門学校, 校長 (60028909)
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Keywords | 乗物酔い / 乗心地 / 乗心地シミュレ-タ- / 船体動揺 |
Research Abstract |
本年度は研究の第一歩として 乗物酔い,乗心地に関する文献解題,航海時のアンケ-ト調査および乗心地シュミレ-タ-の設計,製作を行った。 乗物酔いに関しては、文献の多くでは“吐く"を意味し、一部では“吐き気を催す"と定義されていることが明らかとなったが、その閾値は明確ではなく本研究で明らかにする必要があると考える。また,船体動揺の影響は上下加速度が重要であるとする文献が多いが,乗船者へのアンケ-ト調査(兵庫県海洋大学,おりえんとびいなす)によれば横揺が原因として最も重要であった。動揺の閾値との関連をも含めて未解決の部分の非常に多いことが判明した。 乗心地シミュレ-タ-の設計,製作に関しては,予算的な制約が非常に大きく,最初の研究計画とはかなり規模,機能,性能の縮少を余儀なくされた。即ち,移動式より半固定可搬式への変更,動揺の自由度5より3(上下揺,縦揺,横揺)への減少,油圧制御方式の変更,計測設備の減少,等である。しかし,基本的な動きに関しては確保できる装置の設計,製作を行った。設計変更が多いため納入が遅れ,本年度は装置の基本動作の確認を行うだけに留めざるを得なかった。 また,本研究の主題の1つである計量化の困難な乗心地の計測,解析評価に関してはFuzzy理論の適用が可能であることが明らか なって来たが,適用例は皆無であるので今後の成果に期待が持てそうである。 人体内の生理水(血液,リンパ液)の動きと外的加速度との関連についてはモデル化を進めており,シミュレ-タを用いた実験を計画している。
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