1990 Fiscal Year Annual Research Report
咀嚼筋筋電図による小児の咀嚼機能の評価に関する研究
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02304053
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
西野 瑞穂 徳島大学, 歯学部, 教授 (90029976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小椋 正 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (00059362)
中田 稔 九州大学, 歯学部, 教授 (40014013)
吉田 定宏 朝日大学, 歯学部, 教授 (40076005)
大森 郁朗 鶴見大学, 歯学部, 教授 (70064342)
赤坂 守人 日本大学, 歯学部, 教授 (30059505)
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Keywords | 咀嚼機能 / 咀嚼筋 / 表面筋電図 / 筋電図 / 筋疲労 / 周波数分析 / パワ-スペクトル / 小児期 |
Research Abstract |
顎口腔の形態的、機能的発育段階別の咀嚼筋筋活動の様相を明らかにすることを目的として、本研究では筋疲労とパワ-スペクトルとの関係を検討することとし、研究組織全員で分析資料の収集を行った。 各研究分担者による個別研究も進められており、平成2年度に得られた研究結果の1部は次のとおりである。1.側頭筋前腹および咬筋の筋電図分析によって、(1)作業側と平衡側の筋活動は、左右差のあるパタ-ンと左右差のないパタ-ンとの2通りが認められた。通常、両者が混在していると考えられる。(2)乳歯列期から永久歯列期にかけて咀嚼筋の活動様相の変化は、とくに作業側の咬筋筋活動の増大という形で認められた。(3)反対咬合群では、各筋の活動量、総筋活動量は、正常咬合群と差がなかったが、割合は、作業側咬筋が有意に低い筋活動量を示していた。2.側頭筋前腹、後腹および咬筋の筋電図分析によって、(4)乳歯列期の骨格性反対咬合群と正常咬合群との間に最も著明な差が出るのは切端咬合位かみしめ時であり、反対咬合群で側頭筋後腹が最大の筋活動を示すのに対し、正常咬合群では側頭筋後腹が最も小さい筋活動を示した。3.咀嚼能力値と咬合接触面積を分析したところ、(5)乳歯列期の咀嚼能力値は8.78mg/secで永久歯列期の約63%、咬合接触面積は9.97mm^2で永久歯列期の約38%であった。(6)乳歯列期の咬合接触面積と咀嚼能力値との間の相関係数は、永久歯列期に比べわずかに高かった。 平成3年度は、平成2年度に研究組織全員で収集した資料の分析、「小児歯科における筋電図検査」(仮題)の著作および各研究分担者による個別研究の継続を計画している。
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Research Products
(1 results)