Research Abstract |
今年度は最終年度に当たるので,3年間にわたる研究の総まとめとして,次のように研究を進めた。1.文化映像活用ネットワーク形成のための課題の検討,2.製作・保管・活用のための技術的可能性についての検討,3.映像活用のための著作権上の課題解決の可能性の検討,4.実地調査の実施[公民館,図書館,音楽舞台芸術分野],5.調査結果を踏まえての検討,全体調整,6.研究結果の最終検討,7.文化映像製作・保管・活用に関する幹終報告書の執筆,印刷,発送。 その成果を大まかに述べれば,次のとおりである。1.従来,単一の自治体,テレビ局,新聞社等により個別に進められてきた文化映像を生涯学習の手段として活用する観点から,映像の製作・保管・活用を研究した。2.各地の機関において個別に検討されつつある文化映像の製作・保管・活用の実態を調査し,相互に活用できるシステムを研究した。3.考古,歴史,民俗,芸術,産業などの領域で製作されている文化映像資料を統一的に保管・活用する資料検索システムを検討した。4.埋蔵文化財,民俗文化財,舞台芸術,産業等の後世継承し,広く活用されるべき映像は,フィルム自体が重要な資料となりうるものであり,保管技術,システム,施設について研究した。5.この研究の成果,手法はそのまま全国各地での生涯学習関連施設に活用できるものとした。 そこでは,とくに次の4点の実現のための方策が重視され,具体的に検討された。1.映像の製作,検索,活用のネットワークや,保管及び技術開発の中心的機能を果たす映像センターの設立,2.国立映像大学や現職研修制度の設置による映像専門家の養成,3.映像の製作・保管・活用に関する国の基本法としての映像関連法の制定(著作権処理の円滑化を含む),4.検索しやすい分類方式の確立。
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