1991 Fiscal Year Annual Research Report
キラルαーおよびβーヒドロキシアセチレン素子の集約的活用
Project/Area Number |
02453139
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小笠原 國郎 東北大学, 薬学部, 助教授 (60004602)
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Keywords | キラルαーヒドロキシアセチレン / キラルβーヒドロキシアセチレン / フィト-ル / ビタミンE / ワライタケ成分 / ニコラス反応 / コンパクチンラクトン / マイシノリド |
Research Abstract |
すでに確立した手法によって得たαーヒドロキシアセチレン誘導体の活用の展開として,末端アセチレン部の効果的なホモカップリング法を見出すと共にこの反応によって得られるC_2対称性を持つジアセチレンジオ-ル体を活用する高機能性のキラルシクロペンタノン誘導体の合成法を確立した。また芳香環とのクロスカップリングを含む操作を経て単一のキラルαーアセチレンからフィト-ルおよびビタミンEのエナンチオ制御合成法を確立した。さらにαーアセチレン形成反応を適用しプロスタグランジン鍵中間体の合成にも成功した。さらに末端アセチレン部のクロスカップリングを経てワライタケの成分のジアセチレンアルコ-ルの最初のエナンチオ制御合成に成功した。キラリティ-の関与はないもののα,α'ーヒドロキシアセチレンを基質とする最初の二重ニコラス反応の例を示すことが出来た。さらに芳香族とのクロスカップリングおよびアザクライゼン転位を経るアリ-ルグリシン誘導体に到るル-トも開拓した。一方,キラルなβーヒドロキシアセチレンの活用に関しては塩基処理による内部転位を経てピロリジン天然物類,マイシノリド抗生物質類,およびミルベマイシン北半球部のエナンチオ制御合成を行った。また末端アセチレン部のカルボメトキシ化を経てエステルとした後,これに対する連続的な求核付加によってあるいは部分還元と求核付加という過程を経る2,3級および4級キラル中心を増殖する手法を確立した。これによってメバロン酸および各種テルペン類,さらにビタミンEやコンパクチンラクトンおよび関連するδーラクトン天然物のエナンチオ制御合成を完成させることが出来た。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Seiichi Takano: "The First Enantiocontrolled Synthesis of(3S,8S)ー(ー)ー4,6ーDecadiyneー1,3,8ーtriol from a Toxic Mushroom Gymnopilus Spectabilis" Tetrahedron Letters. 32. 2797-2798 (1991)