1991 Fiscal Year Annual Research Report
海馬ニュ-ロンのグルタミン酸受容体チャネルの発達に関する研究
Project/Area Number |
02454119
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小澤 瀞司 群馬大学, 医学部, 教授 (40049044)
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Keywords | グルタミン酸受容体 / 海馬 / AMPA / カイニン酸 / カルシウムイオン透過性 / 整流特性 / 興奮性シナプス |
Research Abstract |
ラット海馬の培養ニュ-ロンを対象にして、グルタミン酸受容体の発達に関して次のような所見を得た。 1.海馬ニュ-ロンのAMPAとカイニン酸に対する膜応答は共通の受容体分子(AMPA/カイニン酸受容体)の活性化によって生じる。この受容体はCa^<2+>透過性と整流特性により、I型とII型に分類される。 2.急速外液交換法を用いて、I型、II型受容体のAMPA、カイニン酸に対する応答を調べた所、I型、II型受容体のいずれの場合もAMPA応答は急速に脱感作されるのに対して、カイニン酸応答には脱感作はみられなかった。 3.比較的純粋なI型反応は培養後約2週間以内の幼弱錐体細胞に見られ、純粋なII型反応は1ー4週間の培養期間中のいずれの時期においても小型の介在ニュ-ロンタイプの細胞で観察された。培養後2週間以上経過した錐体細胞ではI型反応に近いがII型の要素ももついわば中間型反応が見られた。おそらく成熟細胞におけるAMPA/カイニン酸受容体には、I型、II型が混在すると考えられる。 4.CA3/CA4野ニュ-ロンとCA1錐体細胞間の興奮性シナプスでは、CA1ニュ-ロンからはやい時間経過の興奮性シナプス後電流(EPSC)と持続時間の長いEPSCの両方が記録された。前者はAMPA/カイニン酸受容体、後者はNMDA受容体の活性化によるものであった。はやいEPSCの整流特性は純粋なI型ではなく中間型であった。 従って、AMPA/カイニン酸受容体は細胞種、発達の時期により異なることが明らかになった。この受容体のcDNAは4種類単離されており、今後は分子生物学的研究法も導入して、AMPA/カイニン酸受容体の発達についてさらに研究を進める予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Seiji Ozawa et al.: "Two types of kainate response in cultured rat hippocampal neurons." Journal of Neurophysiology. 66. 2-11 (1991)
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[Publications] Seiji Ozawa et al.: "Excitator^^・y synapse in the rat hippocampus in tissue culture and effects of aniracetem." Neuroscience Research. 12. 72-82 (1991)
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[Publications] Seiji Ozawa et al.(ed.by R.P.Simon.): "Two distinct types of responses to kainate and AMPA in cultured hippocampal neurons.In Excitatory Amino Acids(Vol.9)." Thieme Medical Publishers,Inc.New York, 7 (1992)