1990 Fiscal Year Annual Research Report
設計段階に検査段階を組入れた制御機器用高信頼実時間ソフトウェア開発システム
Project/Area Number |
02555070
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
吉田 典可 広島大学, 工学部, 教授 (60037728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平川 正人 広島大学, 工学部, 助手 (30173222)
宮尾 淳一 広島大学, 工学部, 助手 (30200124)
若林 真一 広島大学, 工学部, 助教授 (50210860)
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Keywords | 実時間ソフトウェア / ソフトウェアエンジニアリング / 高信頼化 / ロボット / ロボット制御 / 可視化 / マイクロコンピュ-タ |
Research Abstract |
1.研究経過と研究成果 交付申請書の研究実施計画に基づいて以下の各研究項目について考察した。 (1)高信頼実時間ソフトウェアの構成技法の適用:5軸ロボットの制御を目的とした実時間ソフトウェアに誤りが存在している場合でも誤りを訂正するか,もしくは誤動作を許容範囲内に収めるソフトウェアの仕様について検討し,誤り補正を行う場合の最大誤差とデ-タ量について小規模なソフトウェアを構成して実験した。また,デ-タ領域の削減手法に関して考察し,デ-タ領域の重ね合わせ手法を用いることにより実行速度を犠牲にすることなく効率よくデ-タ領域が削減できることをシミュレ-ション実験により明らかにした。 (2)高信頼実時間ソフトウェアの可視化手法の考察:ソフトウェア設計の要求仕様から検査までを可視化するための視覚化記述言語に関して自動車エンジン制御用実時間ソフトウェアを用いて検討し,申請者らが提案していたタスクグラフとDSL言語が適していると結論した。さらに,平成2年度補助金で新規に購入した多色出力装置によって画面出力のハ-ドコピ-が可能となり,多色出力装置の有用性を確認した。 (3)ロボット制御ソフトウェアの試作:平成2年度補助金で新規に購入した垂直多関節型5軸ロボットの制御方法を修得するため,ロボットのティ-チングボックス機能を制御計算機上で実現するプログラムなどを開発した。さらに,放物落下してくるボ-ルを空中で捕捉するプログラムを本システムを用いて作成し,評価した。 2.今後の研究計画 初年度の研究により新規に購入したロボットや多色出力装置の特性と利用方法が解析され,システムへの組込みが完了した。次年度はこれを基礎として,高信頼実時間ソフトウェア開発システムを構築すると共に,高度な制御を行うロボット制御ソフトウェアの開発を通じて,システムの評価を行う計画である。
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