1991 Fiscal Year Annual Research Report
インスリンレセプタ-遺伝子異常型糖尿病の簡易遺伝子診断法の開発
Project/Area Number |
02557017
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
蛯名 洋介 徳島大学, 酵素科学研究センター, 教授 (00112227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 幸雄 中外製薬株式会社, 応用研究所, 主任
林 日出喜 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助手 (10218589)
村上 尚 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助手 (40210009)
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Keywords | インスリンレセプタ-遺伝子異常 / 糖尿病 / 遺伝子診断 |
Research Abstract |
本研究は申請者らの従来の成果を土台とし、インスリンレセプタ-遺伝子異常が、インスリン非依存性(成人型)糖尿病の遺伝因子の一つとして考えられるとの立場から、この型の糖尿病患者の中にどれほどの頻度でインスリンレセプタ-遺伝子異常が存在するのかを検索する。そして頻度の高い変異に対して遺伝子簡易診断方法を確立することにより糖尿病を未然に防ぐ。 典型的なインスリン非依存性糖尿病患者(NIDDM)約100人の血液(10ml)より染色DNAを分離し、ヒトインスリンレセプタ-遺伝子22エクソンをPCR法にて増幅(まずサンプル約50名分についてβサブユニットの一つのエクソンごとに行なう)し、DNA塩基配列決定をβサブユニットの90%が終了している。エクソン13および17にはアミノ配置換のないポリモルフィズムが高頻度に見られた。また現在のところアミノ配置換が疑われる症例が3例見られている。このようにインスリンレセプタ-遺伝子には変異の起きやすいHot Spotが存在することが予想された。またアミノ酸配列の変化を伴うものに対してCDNA上で同じ変異を作製し、その変異レセプタ-をチャイニ-ズハムスタ-の細胞表面上に人工的に発現されたクロ-ンを確立し、その細胞を用いインスリン作用の検討する。今後βサブユニットのすべてとαサブユニットの各エクソンも解析し、アミノ酸変異がレセプタ-機能の低下を伴うものに対し、DNAプロ-ブを非アイソト-プ的にラベルしたものを用い遺伝子簡易診断法を確立する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Murakami,Y.,Ebina,Y.et al.: "Inentification of Two Enhancer Elements in the Gene Encoding the Type 1 Glucose Transporter from the Mouse Which are Responsive to Serum,Growth Factor and Oncogenes." J.Biol.Chem.
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[Publications] Hayashi,H.,Ebina,Y.et al.: "Phosphprylation in vitro of the 85 kDa subunit of phosphatidylinositol 3-Kinase and its Possible activation by insulin receptor tyrosine Kinase." Biochem.J.280. 769-775 (1991)
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[Publications] E.Araki,E.,Ebina,Y.et al.: "A cluster of four Spl binding sites required for efficient expression of the human insulin receptor gene." J.Biol.Chem.266. 3944-3948 (1991)