1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02557026
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
藤田 禎三 福島県立医科大学, 生化学第二講座, 教授 (20134223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 哲夫 福島県立医科大学, 生化学第二講座, 助手 (00235368)
松下 操 福島県立医科大学, 生化学第二講座, 講師 (00165812)
遠藤 雄一 福島県立医科大学, 生化学第二講座, 助教授 (20117427)
中内 啓光 理科学研究所, 研究員 (40175485)
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Keywords | 補体レセプタ- / キメラ遺伝子 / キメラ蛋白 / PIアンカ- / 免疫複合体 / PCR / DAF |
Research Abstract |
本研究は、補体レセプタ-CR1の免疫複合体を結合する細胞外部分と、細胞膜に結合する性質を持つDAF(decay accelerating factor)のフォスファチジルイノシト-ル(PI)アンカ-部分とでキメラ蛋白を作成し、SLEやエイズ患者の赤血球に戻してやることにより、生体を利用して免疫複合体を排除しようとするものである。本研究は、研究代表者の福島県立医科大学への転任に伴い大幅に遅れていたが、平成3年4月から新たな研究分担者を加え本格的な研究を開始した。 まず、キメラ遺伝子の作成に必要なcDNAの断片をPCR法によりクロ-ニングした。すなわち、CR1のN末側のシグナル配列を含むC4b結合ドメイン(CR1-A)、CR1のC3b結合ドメイン(CR1-B)およびDAFのPIアンカ-部分(DAF-PI)の3種類のcDNAについて、HL60細胞からのcDNAを鋳型としてPCRを行い、得られたPCR産物をプラスミドベクタ-に組み込みクロ-ニングした。一般的に、PCR法で得られたクロ-ンはその中に一定の確率で点変異を含むため、得られたクロ-ンについてはその塩基配列を調べた。この結果を基に、比較的長いCR1-AおよびCR1-Bについては、複数のクロ-ンから点変異のない部分を抜き出し、これをつなぎ合わせて最終的に点変異のないクロ-ンを作成した。次に、キメラ遺伝子を作るために、CR1-AとDAF-PIとをフレ-ムを合わせてLigationし、発現ベクタ-に組み込んだ。同様にして、CR1-A、CR1-BおよびDAF-PIを直列につないでベクタ-を作成した。現在、これらの発現ベクタ-をCOS細胞にトランスフェクトし、発現されたキメラ蛋白の性状について調べている。特に、インサ-トDNAを持たない発現ベクタ-や全長のDAFcDNAを組み込んだベクタ-等を対照として、COS細胞表面のキメラ蛋白の有無、発現されたキメラ蛋白の量・性状(PIアンカ-型蛋白かどうか等)およびCR1様機能について調べている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] J.Itoh,M.Nose,T.Fujita,M.Kato,A.Ohyama & M.Kyougoku: "Expression of decay-accelerating factor is reduced on hyperplastic synovial lining cells in rheumatoid synovitis" Clinical and Experimental Immunology. 83. 364-368 (1991)
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[Publications] T.Kinoshita,T.Fujita & R.Tsunoda: "Expression of complement receptors CR1 and CR2 on murine follicular dendritic cells and B lymphocytes" Dendritic cells in lymphoid tissues. 271-276 (1991)
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[Publications] Y.Suzuki,Y.Ogura,O.Otsubo,K.Akagi & T.Fujita: "Selective deficiency of C1s associated with a systemic lupus erythematosus-like syndrome Report of a Case" Arthritis and Rheumatism. 35. (1992)
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[Publications] M.Fujita,T.Fujita & S.Inai: "Inherited deficiency of the ninth component of complement associated with streptococcal infection" Acta Paediatrica Japonica.
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[Publications] T.Kashiwai,K.Ichihara,Y.Endo,H.Tamaki,N.Amino & K.Miyai: "Immunological and biological characteristics of recombinant human thyrotropin" Journal of Immunological Methods. 143. 25- (1991)
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[Publications] Y.Takahashi,A.Shimizu,T.Sakai,Y.Endo,N.Osawa,H.Shisa & T.Honjo: "Mapping of the nu gene using congenic nude strains and in situ hybridization" Journal of Experimental Medicine. (1992)