1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02558004
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
津田 孝夫 京都大学, 工学部, 教授 (60025905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中谷 いつ子 京都大学, 工学部, 教務職員 (40115902)
岡部 寿男 京都大学, 工学部, 助手 (20204018)
國枝 義敏 京都大学, 工学部, 助教授 (90153311)
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Keywords | ベクトル化 / 並列化 / コンパイラ / 仮想並列計算機 / デバッガ / 依存解析 / 依存グラフ / 同期 |
Research Abstract |
今年度の研究ならびに作業としては、交付申請書の研究実施計画に沿って、システム全体の詳細設計ならびにコ-ディングの一部を行った。具体的には、1.コンパイラの自動ベクトル化/自動並列化処理部の詳細設計、2.仮想並列ベクトル計算機シミュレ-タのための効率的なスタック機構/同期機構等の内部仕様設計、3.コンパイラの自動ベクトル化/自動並列化処理部のコ-ディング、4.コンパイラの仮想並列ベクトル計算機用目的コ-ド生成部のコ-ディング、5.コンパイラの自動ベクトル化/自動並列化処理部の単体テスト、6.コンパイラの仮想並列ベクトル計算機用目的コ-ド生成部の単体テスト、7.仮想並列ベクトル計算機シミュレ-タのコ-ディングおよびデバッグを行った。1.に際しては、中間コ-ド上で並列性を表現するため、新たに並列分岐を表現するノ-ドならびに並列分岐により分岐した制御フロ-間での同期をセマフォの概念を用いて表現するポスト・ウエイトの各ノ-ドを追加定義した。これらにより、任意の並列性を記述できる。また1.では、他に類を見ない厳密な依存関係解析技術を実装するとともに、粒度の大きな並列化を可能とするために、依存グラフをプログラム全体にわたって作成する手法を考案ならびに実現した。この依存グラフは、様々な並列実行の単位を想定して設計されている特徴を持つ。2.については、本研究の設備備品費で購入した実験用計算機TITAN上で、複数の手法を実現し比較検討評価した。6.については、通常のベクトル計算機のスカラユニット・ベクトルユニットの並列性に着目し、これら両者の並列実行コ-ドをアセンブリ言語で出力する目的コ-ド生成部も合わせて作成している。仮想並列ベクトル計算機シミュレ-タとしては、日立のス-パ-コンピュ-タS-820用のバ-ジョンがベクトル命令のシミュレ-ションを含めて稼働している。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 中村 素典: "自動ベクトル化コンパイラにおけるイディオム認識法" 情報処理学会論文誌. 32. 491-503 (1991)
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[Publications] Aki Matsumoto: "Dependence Analysis between Pointer References in Pascal." Proceedings of the International Symposium on Supercomputing(Fukuoka,Japan,Nov.6-8,1991),Kyushu University Press. 28-37 (1991)
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[Publications] Takao Tsuda: "Design and Implementation of a Vectorizing Compiler for the Block-structured Language Pascal." Proceedings of the International Symposium on Supercomputing(Fukuoka,Japan,Nov.6-8,1991),Kyushu University Press. 38-45 (1991)
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[Publications] Tetsutaro Uehara: "Benchmarking Vector Indirect Load/Store Instructions." Proceedings of the international Symposium on Supercomputing(Fukuoka,Japan,Nov.6-8,1991),Kyushu University Press. 134-143 (1991)