1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02558030
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Research Institution | Education Center for Foreign Student;Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
仁科 喜久子 東京工業大学, 留学生教育センター, 助教授 (40198479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香川 利春 東京工業大学, 工学部, 助教授 (50108221)
谷口 すみ子 東京工業大学, 留学生教育センター, 講師 (30217129)
関根 光雄 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (40111679)
中濱 精一 東京工業大学, 工学部, 教授 (90016410)
木村 孟 東京工業大学, 工学部, 教授 (40016506)
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Keywords | 理工系大学テキストデータベース / 語彙調査 / 漢字頻度 / 助詞相当句 / 構文解析 / ディスコーテ分析 / 科学技術日本語講義 / 科学技術文章読解教科書 |
Research Abstract |
本年度は当課題研究の最終年度で成果のまとめに向けて研究をすすめた次の項目を中心に行った。 (1)ニーズ分析調査のまとめ=本年度は米国ワシントン大学工学部、中国清華大学日本語科、フランスCNRSなど海外の理工系大学および大学院生のための日本語教育の担当者と本研究課題の内容に関する意見交換を行うことができた。ワシントン大学とは漢字頻度の分析と教材の開発、清華大学とは理工系教科書の作成に関する協力をした。CNRSからはリュカ研究員が来日し、当研究で収集したテキストのディスコースを共同で行い論文作成および教材作成に至った。 (2)テキストデータベースの補充と語彙・テキスト分析のまとめ= 前年度までに入力したテキストデータベースの不備箇所の補充と訂正、校正を行った。その結果16冊分のテキスト約文字がデータベースとした完成した。また、テキスト分析では(a)文字レベル=漢字の頻度分析(b)語レベル=助詞相当句の頻度分析をし、日本語教育学会大会、日本科学教育学会などで口頭発表し、さらに東工大人文論叢に論文として発表した。(c)構文レベル=結合価からみた述語用言の分析と頻度分析、自動形態素解析プログラムで解析後、分析したものをまとめ、計量国語学会などで発表した。(d)ディスコースレベル=16冊の教科書のディスコート構造の分析を行い、各教科書の構造の傾向をみた。その方法としてキーワードの出現分布のマトリックスをコンピュータプログラムによって出すこと、各テキストの章、節、パラグラフに見える、ディスコースに関わる表現を抽出することなどを試み、成果発表を予定。 (3)教材の作成完成=(A)「科学技術文章読解入門」テキストの執筆 本研究の成果をもとに、専門書を読むために必要な基礎知識とテクニックを示し、その例題や練習問題として本研究のデータベースを使用している。(B)「専門教官によるやさしい科学技術日本語講義」テキスト編集専門教官の留学生に対する特別講義の講義録に、語彙表解説をつけて編集した。
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[Publications] 仁科 喜久子 武田 明子: "助詞相当句を中心にみた科学技術日本語のテキスト分析" 東京工業大学人文論叢東京工業大学. 18号. 88-98 (1993)
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[Publications] 仁科 喜久子 武田 明子: "助詞相当句を中心にみた科学技術日本語テキストの分析" 日本語教育日本語教育学会. 78号. 241-242 (1992)
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[Publications] 仁科 喜久子 武田 明子: "理工系留学生の日本語能力に関する教官へのアンケート調査分析" 東京工業大学人文論叢東京工業大学. 17号. 99-108 (1992)
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[Publications] 仁科 喜久子: "教材紹介ー理工学を学ぶ人のための『科学技術日本語案内』ー" 月刊日本語アルク. 73- (1992)
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[Publications] 仁科 喜久子: "留学生事情について" 蔵前工業会誌東京工業大学同窓会. 17-19 (1992)
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[Publications] 仁科 喜久子他: "日本語の表現" 圭文社, 200 (1993)
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[Publications] 仁科 喜久子他: "日本語教育年鑑" アルク, 324 (1992)