1992 Fiscal Year Annual Research Report
日本産業における技術と労働の実態に関する証査研究の集成
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02630022
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 潔 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (60013017)
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Keywords | 造船工業 / 航空機工業 / 自動車工業 / 作業組織 / 流れ作業 |
Research Abstract |
1.『日本における職場の技術・労働史(1854〜1992年)』(平成5年度科学研究費助成金(研究成果公開促進費)を申請中)の最終稿を、序章および補章の一部をのぞき完成した。その篇別構成は以下の通り。 前篇 機械工業篇 (1)マニュファクチュア(幕末の造船業)、(2)万能職場(明治期の鉄工業)、(3)機種別職場(大正・昭和期の造船業)、(4)半流れ作業職場(戦時期の航空機工業)、(5)流れ作業職場(昭和後期の自動車工業)、補FA職場(現代のVTR工業). 後篇 装置工業篇 (1)マニュファクチュア(明治初期の石齢工業)、(2)バッチ・システム(明治中期の油脂工業)、(3)コンティニアス・システム(大正・昭和期のアンモニア工業)、(4)オートメーション・システム(昭和戦後期の石油化学工業)、補、石油化学コンビナート見学記. 2.(1)上記諸章においては、経営学における“作業職場組織"の諸類型を換骨奪脱し利用した.この場合、(イ)“作業職場"を構成する機械体系と労働力編成に着目すると同時に、これら諸要素を結合する生産工程とその管理方式をも重視した.(ロ)従来の機械工業における諸類型に加えて、装置工業における諸類型を構成した.(2)対象産業の選定に当っては、(イ)各職場類型の典型なりうると同時に、(ロ)当該時期の日本経済の史的展開を担っていた様な産業の職場を選定した.(3)とはいえ、職場レベルの研究に当っては、史料上の制約が大きい.このため、一方においては幕末期からの写眞・絵画を集め、他方において、1958年以降については、筆者が「技術革新」調査のなかで収集・作成してきた諸資料・図版類を多く利用している.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 山本 潔: "「ヘダ号」の建造(1854・55年)ー近代造船技術形成の初期条件ー" 社会科学研究. 43巻5・6号. 59-107 121-168 (1992)
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[Publications] 山本 潔: "戦時航空機生産についてのー考察ー“半流れ作業"方式について" 社会科学研究. 44巻2号. 1-64 (1992)
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[Publications] 山本 潔: "工場見学記録について" 科会科学研究所調査報告. 25集. 1-24 (1992)
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[Publications] Kiyoshi Yamamoto: "Warker and Robots on the “Fvee Flow"Assembly lines in Japan" ISS Occasinal papers in Lober Problem & Social Policy. No.14. (1993)