1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02640189
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
小林 英恒 日本大学, 理工学部, 助教授 (40060024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 隆二 日本大学, 理工学部, 専任講師 (50120465)
松元 重則 日本大学, 理工学部, 助教授 (80060143)
上坂 洋司 日本大学, 理工学部, 教授 (30059828)
本橋 洋一 日本大学, 理工学部, 教授 (30059969)
山中 健 日本大学, 理工学部, 教授 (60059061)
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Keywords | 解の構成 / 連立代数方程式 / 解の重複度 / ホモトピ-法 / ゾイタンの法則 / 誤差 / ルンゲクッタ法 / 数式処理 |
Research Abstract |
本研究の目的は、代数学および微分方程式における解の構成的研究である.まず,代数学の分野の報告から始める.この分野では,代数方程式の重複解の重複度を代数的な対応の理論を基に数値計算を用いて求める方法の研究を行った.基礎理論では,何変数の連立代数方程式に対しても成り立つ方法が得られたが,数値計算の実行上の問題があって,2変数に限って研究をすすめた.その方法は,与えられた連立代数方程式の重複解を電子計算機を用いてホモトピ-法を用いて求めた上,ゾイタンの法則を用いて,多重度を計算するのである.この計算のため科学研究費補助金によって購入されたワ-クステ-ションが用いられた. 多変数の連立代数方程式は,従来数値解法あるいは,数式処理を用いて解かれるが,数値解法には誤差の問題があって特に多重解を求めることが困難であり,ましてや多重度を求めることはほとんど不可能であった.一方数式処理を用いると多重度を正確に求めることはできるが,連立代数方程式のサイズが大きくなると扱うことができない. 原理的に多重解を一重の解と同じ精度で求めることは不可能だが,多重度を求めることにより数値解法によって得られた解が,全てか否かの判を与えることが目標である. 以上の研究に加えてさらに,代数学の分野では,整数論の研究成果があがった. 微分方程式の分野では,構成的な研究は連立代数方程式に関して,空間曲線の追跡にルンゲクッタ法を適用することが,検討され一部アルゴリズムとして完成した.また,微分方程式の基礎理論で,2件,トポロジ-の分野で1件の業績発表が行われた.
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[Publications] 小林 英恒: "Zeuthen's Rule について" 数理解析研究所講究録.
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[Publications] 小林 英恒: "On Zeuthen's Rule"
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[Publications] 山中 健: "On the Composition and Multiplication of UltraーFーdifferentiable Maps" Report of the Research Institute of Science and Technology,Nihon Univ.35. 51-68 (1990)
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[Publications] 本橋 洋一: "A Note on the Mean Value of the Zeta and Lーfunctions.VII" Proceedings of the Japan Academy. 66 Ser.A. 150-152 (1990)
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[Publications] 上坂 洋司: "A note on global strong solutions of semilinear wave eguations" Journal of Math.Kyoto Univ.31ー1. 33-41 (1991)
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[Publications] 松元 重則: "Resilient leaves in transversely projective foliations" Journal of the Faculty of Science,the University of Tokyo. 37. 89-101 (1990)