1991 Fiscal Year Annual Research Report
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02640311
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Research Institution | Kyoritsu Women's University |
Principal Investigator |
杉 憲子 共立女子大学, 家政学部, 講師 (30104087)
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Keywords | 大陸衝突地域 / 震源過程 / テクトニクス / 実体波インバ-ジョン / 応力降下量 / 断層メカニズム |
Research Abstract |
アジア中央部の活発な地震活動や複雑な地形、地質構造は、インド・ユ-ラシア両大陸の衝突に起因するものである。この地域の地震活動や個々の地震の震源過程を系統的に研究し、古地磁気学や活断層の分布などの地質学的デ-タを考慮することによって、大陸衝突地域のテクトニクスの総合的な解明が可能になると期待される。今年度は主に、ヒマラヤ・チベット周辺で1980年代以降発生した浅い地震(M>5.6)について解析を行なった。方法は断層メカニズムの変化を考慮した波形インバ-ジョン、使用した記録はWWSSNまたはGDSNの長周期P波およびS波である。 得られた結果を以下にまとめる。1)Δσは3barから3kbarである。Δσは沈み込む海洋プレ-ト内部の地震と同様、海陸プレ-ト境界で発生した地震に比べて高い値を示し、断層面の性質が異なることを示唆する。また、衝突地域の地震のΔσは他の沈も込み地域に比べてバラツキが大きく、地質構造や応力状態の複雑な分布を反映する。2)ヒマラヤおよびチベットの北部、北東部では、圧縮軸が地形や活断層の走向に直交する逆断層型の地震が起こり、チベットでは東西方向の引っ張り軸を有する正断層型の地震が卓越する。また、チベットの東部から東南部にかけては、水平ずれ型の地震が卓越する。この地域の活断層は、チベットの東部では東にいくにつれて東西方向から南北方向に走向の変わる左横ずれ型、南にいくと右横ずれ型であり、地震のメカニズムと整合的である。 衝突後も北上を続けてきたインド亜大陸側からユ-ラシア側につけ加わった大陸地殻部分(移動分約2000kmに相当)のうち、およそ半分は地殻の短縮や厚化によって説明されてきた。本研究では増加分の残りの半分を、チベット東部の左横ずれ活断層群に沿った地塊の回転によって説明するモデルを提唱する。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 杉 憲子: "地震によるプレ-トの変形" 号外地球 上田誠也教授退官記念論文集ー活動的縁辺域ー. (号外3号). 137-140 (1991)
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[Publications] 杉 憲子: "大陸衝突地域の地震とテクトニクス(2)" 地球感星科学関連学会1991年合同大会共通セッション・テクトニクス講演予稿集. 179 (1991)
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[Publications] Noriko Sugi: "Seismotectonics in the Collision Zone" IUGG 第20回総会 IASPEI 講演予稿集. 61 (1991)
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[Publications] Noriko Sugi: "Study on Earthquakes with a Sabduting Slab in the Hindu Kush Region" Goophysical Reseanch hetter.
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[Publications] Noriko Sugi: "Seismotectonics in the Collision Zone" Tectonophysiis.