1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02650183
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松久 寛 京都大学, 工学部, 助教授 (00109034)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西原 修 京都大学, 工学部, 助手 (00218182)
本田 善久 京都大学, 工学部, 助手 (60181559)
柴田 俊忍 京都大学, 工学部, 教授 (40025929)
佐藤 進 京都大学, 工学部, 教授 (90025875)
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Keywords | 人体 / 動特性 / スポ-ツ / スキ- / テニス / 骨格 / 筋肉 / 関節 |
Research Abstract |
スキ-ヤが前方に体重をかけ、スキ-のテ-ルを横にすべらしながら回転する場合について、スキ-ヤ、スキ-板、雪面の力学モデルを用いて運動方程式を立て、動特性の解析を行った。スキ-板の諸特性のうち、特に中央部を持ち上げたア-テベンド、幅が中央部で細くなるようにしたサイドカット,曲げ剛性がタ-ンに与える影響を数値シミュレ-ションを用いて検討した。その結果、雪面よりスキ-板に働く横方向反力がスキ-を回転させるモ-メントを形成するので,板の先端部に大きな反力が生じると回転しやすくなることがわかった。具体的には,ア-チベンド,サイドカットを大きくすると回転しやすくなり,剛性は大きくなると板の後方で反力が大きくなり,回転を阻害する。 テニスでの打球時のプレイヤ-上肢系への衝撃力を解析した。ラケット・上肢系をラケットのグリップ部分、手、前腕の3要素に分割し、各要素を剛体とみなし、それらをバネとダンパとみなした筋肉で結合した。手のひら、手首、ひじでの回転と、前腕のねじりの4自由度を持つ運動として解析した。時系列デ-タの最小自乗法を用い運動を各部分ごとに限定した打撃実験からこのモデルを同定した。そして、全系での打撃実験と理論計算値の比較より同定値の妥当性を確かめた。以上より、関節にかかる衝撃力を推定する手法を確立した。 これらの研究により、人体の力学モデルの作製法およびスポ-ツ用具の解析法が確立されたので、これらを組み合わせることにより、人体の各種運動時の動特性、特に関節や筋肉にかかる応力等を求める手法が得られた。
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[Publications] 松久 寛: "スキ-における下肢の受動および能動的緩衝作用" 日本機械学会論文集C編. 57巻. 3565-3570 (1991)
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[Publications] H.Matsuhisa: "Passive and Active Shock Abserption of Legs at Skiing" Proceedings Third U.S.A.ーChinaーJapan Conference on Biomechanics. 141-142 (1991)
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[Publications] 松原 厚: "スキ-板の剛性のタ-ンにおよぼす影響について" 日本機械学会講演論文集. 910ー67. 131-133 (1991)
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[Publications] 松久 寛: "スキ-ヤの前後運動によるタ-ンのメカニズムについて" 日本機械学会講演論文集. 910ー67. 135-138 (1991)
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[Publications] 松久 寛: "テニスラケット-腕系の動特性解析" 日本機械学会論文集. (1992)
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[Publications] 松久 寛: "スキ-における下肢の受動および能動的緩衝作用の力学的解析" 日本整形外科スポ-ツ医学会誌. 11. (1992)