1990 Fiscal Year Annual Research Report
パルスレ-ザ・フォトサ-マル効果を用いた流速と温度の同時計測
Project/Area Number |
02650184
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中谷 登 大阪大学, 工学部, 助教授 (10029085)
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Keywords | レ-ザ・フォトサ-マル効果 / 光ファイバ・ヘテロダイン干渉計 / 流速計測 / 温度計測 |
Research Abstract |
パルスレ-ザを流体中に照射し,吸収によるフォト・サ-マル効果をもちいた。初期に瞬時のガスの膨張により音波が生じ,この初期の屈折率変化とその後の熱変換による屈折率変化を,高感度ヘテロダイン干渉計プロ-ブまたは繰り返し反射干渉計を用いて検出し,温度および流速の同時センシングの基礎的検討を行った。 A)速度計測の基礎的検討・現有のCWCO_2レ-ザと高速度回転メキャニカルチョッパを用いてパルス光を作成し,流体中の局所領域に照射して行った。位相変化の測定に2点差動方式の光ファイバ・ヘテロダイン干渉計プロ-ブを試作した。・この干渉計は外乱の影響を受けにくく,きわめて高感度の測定が可能であり,空間分解能も高い。・検出位相変化について,吟味したところ,レ-ザにパルス幅があるため,測定2点に屈折率変化部がまたがり,タイム・フライト方式による速度測定値に誤差を生じる。・位相変化のピ-クから求める方法,ゼロ交差点からもとめる方法について誤差を理論および実験面から検討したところ,前者は誤差が大きく,後者は小さい。この理論解析結果を用いれば,いずれの方法も誤差補正が可能である。 B)温度計測の基礎的検討・初期の瞬時のガス膨張から発生した音波の伝播速度を観測するため,より短時間パルスの光源としてTEA型のCO_2レ-ザの作製に成功し,最高150mJの出力を得た。・ヘテロダイン干渉計は変化の早い位相変化を検出するには,信号処理に高価の機器が必要なため,繰返し反射干渉計を使用した。・2点での位相変化測定は干渉計の強度変化を検出して行った。ピエゾ素子による感度の制御は,来年度の課題である・2点のレ-ザ照射による位相変化から,発生超音波の伝播時間を測定し,常温度での音波の速度を求めた。実験値は,理論値にほぼ一致した。燃焼流での計測は今後の課題である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Noboru Nakatani: "A Photothermal Velocimeter Using an Optical Fiber Hetterodyne Interferometer with Differentiation of Phases at Two Points" Proc.of the 5th Int,Symp.on Application of Laser Techniques to Fluid Mechanics,Lisbon (1990) 32ー5ー1〜32ー5ー6.32-5-1-32-5-6 (1990)