1990 Fiscal Year Annual Research Report
岩石のダブルト-ション試験におけるクラックの進展特性に関する研究
Project/Area Number |
02650349
|
Research Institution | Tokuyama College of Technology |
Principal Investigator |
工藤 洋三 徳山工業高等専門学校, 土木建築工学科, 教授 (00035081)
|
Keywords | クラック / 破壊靭性試験 / 岩石試験 / 花崗岩 |
Research Abstract |
1)Westerly花崗岩および大島花崗岩を用いてダブルト-ション試験を行った.試験に当っては花崗岩の持つ異方性を考慮した.大島花崗岩については主軸に関して6通りのクラック経路を試験した. 2)試験後の供試体を着色したシアノアクリレ-ト系の接着剤中に浸して浸潤させ引張側より岩石薄片を製作した. 3)岩石薄片を光学顕微鏡で観察し,クラックの経路を粒内クラックおよび粒界クラックに分類した.さらに粒内クラックについては,鉱物粒の種類ごとに,粒界クラックについてはそのクラックに関連した鉱物粒の組み合わせによってクラック経路を分類した. 4)以上の検討の結果,応力によって引き起こされるクラックの経路に鉱物粒の性質と関連した規則性が存在することが明らかになった. 5)複雑なクラック経路を定量化するためにクラックの経路を読み取ってディジタル量に変換した.これより高速フ-リエ変換によってパワ-スペクトル密度を計算し,周波数領域でのクラック経路の特徴について検討した. 6)さらに得られたスペクトルからフラクタル次元を計算しクラック経路を定量化した.フラクタル次元や得られた全デ-タの解釈は現在検討中である. 7)ダブルト-ション試験によって得られたクラック経路と実際の破壊面の関連については今後表面粗さ計などを用いて解析を進める予定である.
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 工藤 洋三,橋本 堅一,佐野 修,中川 浩二: "花崗岩内と発生するクラックと鉱物粒の関係" 資源と素材. 107. (1991)
-
[Publications] Kudo,Y.,Sano,O.,Nakagawa,K.: "Stressーinduced Crack Nucleation in Granite under Tensile stress" Pure and Applied Geophysics.
-
[Publications] 工藤 洋三,橋本 堅一,佐野 修,中川 浩二: "岩石試験におけるクラック生成の諸段階" 第8回岩の力学国内シンポジウム講演論文集. 157-162 (1990)