1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02650511
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関 史江 東京大学, 工学部, 助手 (20114572)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 邦夫 東京大学, 工学部, 助教授 (20010803)
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Keywords | レ-ザ-熱処理 / 結晶配向 / 結晶集合組織制御 / 非晶質の結晶化 |
Research Abstract |
結晶化ガラスにおける結晶集合組織制御の基礎研究として、次の2種の実験を行なった。 (1)CO_2レ-ザ-熱処理の最適条件を調べる目的で、FeーB系合金を用いた。試料厚の影響を見るため、単ロ-ル法によりアモルファスリボンを作製した。30μm,150μmおよび1000μm厚に調整し、レ-ザ-照射を行なった結果、1000μm厚が一番良かった。150μm以下の試料厚さでは、照射されたエネルギ-が他へ拡散されず、試料深さ方向に温度勾配がつかず、同一の相しか観測されなかった。結晶相の核生成制御をするために、試料内で深さ方向に冷却速度を変化させる必要があるためと考えられる。1000μmの試料では、表面から内部にかけ、アモルファス相,アモルファス相+結晶相,結晶相が測定された。これは薄膜用アタッチメント(今回購入した装置)で測定した。 (2)レ-ザ-熱処理による結晶集合組織の配向制御を試みた。FeNdB系合金の強磁性相であるNd_2Fe_<14>B,相のデンドライト主軸を試料表面に垂直に生長させることができた。X線回折により〈001〉軸強度が増加し、デンドライト主軸が〈001〉軸にそっていることがわかった。この相の磁化溶易軸は〈001〉軸であるので、CO_2レ-ザ-熱処理により強磁性相の磁化容易軸をレ-ザ-照射方向に平行にそろえることができた。 以上(1),(2)の実験より、CO_2レ-ザ-熱処理により、表面から内部へ急激な温度勾配をつけ、結晶相の集合組織制御を行なうことが可能であることがわかった。他の系への応用が期待できる。
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