1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02650651
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
稲村 勇 島根大学, 理学部, 助教授 (50108776)
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Keywords | プロトポルフィリンIX / クロロフィルa / βーカロチン / 水溶性高分子 / ポリビニルピロリドン / 複合体 / 相互作用 / ゲルクロマトグラフィ- |
Research Abstract |
(1)プロトポルフィリンIXの水中およびポリビニルピロリドン水溶液中での会合挙動。プロトポルフィリンIXとポリビニルピロリドンとの相互作用。(論文標題) プロトポルフィリンIXは、酸性領域でモノマ-として、中性領域で擬集体として、アルカリ性領域で二量体として水中に溶解することが吸収スペクトルとゲルクロマトグラフィ-によって判明した。その時、ポリビニルピロリドンが存在すると、中性、アルカリ性領域に於いてもモノマ-として溶解した。従って、ポリビニルピロリドンはプロトポルフィリンIXが会合しようとするのを抑制する効果をもつことが解った。 (2)クロロフィルaー水溶性高分子複合体 (i)赤色吸収の波長位置と半値幅ー超音波処理を行うなど種々の方法で複合体を調製し、その赤色吸収への影響を調らべてみたが、波長位置や半値幅にそれほど大きな変化は認められなかった。 (ii)光劣化速度ープロジェクタ-・ランプで光劣化速度を調らべてみた。Chl(740)複合体の光劣化速度は、Chl(670)複合体のそれに比して非常に遅いことが解った。 (3)βーカロチンー水溶性高分子複合体 長波長吸収(>495nm)はゲルクロマトグラフィ-によって短波長吸収と分離しなかった。従って、両吸収は同一の起源をもち、βーカロチンは100%ミクロクリスタルを形成していることが判明した。
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Research Products
(1 results)