1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02660233
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
三沢 真一 新潟大学, 農学部, 助教授 (30018791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 博 北里大学, 獣医畜産学部, 講師 (80203735)
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Keywords | 農地河川 / 窒素 / 燐 / 除去 / 沈澱 / 懸濁物 / 燐酸鉄 / 代掻 |
Research Abstract |
今年度はまず水田排水中の地表排水と暗渠排水の割合を調べた。白根市郊外の圃場整備完了地区における調査の結果,水量は地表排水67%、暗渠排水33%となった。窒素の負荷量は各々68%、32%と、水量の割合とほぼ同じになった。それに対し、燐の場合各々48%、52%と暗渠排水の負荷量が地表排水のそれを上回った。平均濃度としては暗渠排水の濃度は地表排水の濃度の2,3倍に達しており、燐の場合暗渠排水から出易いことが判明した。 次に白根排水機場において、水質成分の沈澱特性を明らかにするために、ポンプの断続運転に伴う水質濃度の変化を測定した。その結果SS,COD,TーPがポンプ運転の断続に伴って変化していた。いずれもポンプ運転時に濃度が高く、逆に停止時に低くなっていた。これに対しTーNやPO_4ーPの濃度は、ポンプ運転のあるなしにかかわらず、あまり変化は見られなかった。このことはTーPはSSなどの浮遊成分に含有される割合が高く、SSの沈澱に伴ってTーP濃度が下がることを示している。TーPのポンプ運転時の平均濃度0.38mg/1に対し、ポンプ停止時の濃度は0.23mg/1であった。 最後にポンプ場の前の水路の沈澱泥のP含有量を測定した。その結果0.82%となり、水田の作土0.06%の16倍強と高いPの集積が見られた。このことはポンプの断続運転によって沈澱したP成分が水路底に沈積することを示している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 三沢 真一,豊田 勝,近藤 正: "水田からのリンの流出機構について" 農業土木学会大会構演会講演要旨集. H3年度. 394-395 (1991)
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[Publications] 近藤 正,三沢 真一,豊田 勝: "水田暗渠排水量の水質とN・Pの流出負担量について" 農業土木学会大会講演会 講演要旨集. H3年度. 396-397 (1991)
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[Publications] Shinichi Misawa and Zdashi Kondoh: "The Water Quality Problems in Paddy Irrigation and Drainage" International Workshop on Soil and Water Engineerimg For Paddy Field Managemeat. Vol.A. 231-239 (1991)