1990 Fiscal Year Annual Research Report
鶏Bリンパ球の分化・成熱に及ぼす組織、細胞由来液性因子についての検討
Project/Area Number |
02660314
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
馬場 威 大阪府立大学, 農学部獣医免疫学教室, 教授 (30081540)
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Keywords | 鶏Bリンパ球 / IgA産生細胞 / ハ-ダ-腺 / 分化・増殖因子 |
Research Abstract |
1.ファブリキウス嚢(BF)リンパ球の各臓器への移行:TRITCでラベルした3週齢鶏のBFリンパ球を、3週齢recipientの静脈内へ移入し、経時的に各臓器内の標識リンパ球数を測定した結果、BF、胸腺では各々4.5時間、15時間でピ-クを示し、24間時後には減少した。小腸粘膜では30分後にピ-クを示すが、その後一過性に減少する。脾臓、盲腸扁桃、ハ-ダ-腺では徐々に増加し、15〜24時間でもまだ増加傾向を示した。 2.BFリンパ球のハ-ダ-腺への移行:3週齢BFリンパ球を3週齢recipientに移入した場合、24時間後のハ-ダ-腺においてもdonorリンパ球数は極めて少なく、脾臓に比較してもその1/10程度であった。1週齢と3週齢のBFリンパ球を1週齢鶏に移入した場合でもハ-ダ-腺への移行は低く、1週齢→1週齢の場合では、殆ど移行は認められなかった。 3.細胞表在IgA(sIgA)陽性BFリンパ球のハ-ダ-腺及び各臓器への移行:3週齢BFリンパのsIgA陽性率は23%(FACS解析)であった。3週齢BFリンパ球よりsIgA陽性細胞をPanning法で分離し、移入した場合、脾臓への移行数の3.8%であり、他の臓器への移行と比較してもsIgA陽性BFリンパ球が選択的にハ-ダ-腺に移行するということは認められなかった。3週齢BFリンパ球のsIgA陽性率は23%である。 4.ハ-ダ-腺におけるリンパ球特異的付着内皮細胞(高内皮細静脈)の存在についての検討:sIgA陽性BFリンパ球についてハ-ダ-腺内の血管内皮細胞との付着を組織学的に観察したが、BFリンパ球を特異的に付着させる内皮細胞は認められなかった。
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Research Products
(1 results)