1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02670478
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
荒田 次郎 岡山大学, 医学部, 教授 (70033082)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 尚範 岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (10144750)
|
Keywords | 黄色ブドウ球菌 / 実験的マウス伝染性膿痂疹 / シクロホスファミド / 電顕 / 抗菌剤 |
Research Abstract |
1.シクロホスフィミド100mg/kgを5日間腹腔内投与した免疫抑制マウスを作成し,ヒト伝染性膿痂疹由来黄色ブドウ球菌を培養し,背部へ005ml塗布密閉し実験的マウス伝染性膿痂疹モデルを作成した。 2.経時的に生検し病理組織像および電顕的に観察した。 1)病理組織学的には菌塗布3時間後に菌を多数伴った角層下水疱が,菌塗布6時間後に菌を多数伴った表皮内水疱が見られた。このモデルはヒトの伝染性膿痂疹に近いマウスモデルと考えられた。 2)電顕的には菌塗布15分後で,菌は角質細胞内に存在し,フィブリル様構造を介し角質細胞に接着する像が見られた。この像が伝染性膿痂疹の初期像と思われた。 3.実験的マウス伝染性膿痂疹モデルへ各種抗菌剤の全身・局所投与を行い病理組織学的に観察した。 1)局所投与抗菌剤の効果は菌がマウスの表皮中層までに存在時は認められたが表皮全層に拡大時には見られなかった。 2)全身投与および局所投与の抗菌剤を菌塗布3,6,9時間後に併用するも菌塗布12時間後に菌は角層内に残存していた。抗菌剤を投与するも角層中の菌は抗菌剤に抵抗性であり,この角層中に残存した菌は伝染性膿痂疹の再発に関青する可能性が考えられた。 3)抗菌剤投与後角層中に残存した菌は角層のeliminationにより角層より排除されることが判明した。
|