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1990 Fiscal Year Annual Research Report

HPR法による食道自律神経支配の研究

Research Project

Project/Area Number 02670547
Research InstitutionEhime University

Principal Investigator

恒川 謙吾  愛媛大学, 医学部, 教授 (40025557)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 多森 芳樹  愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (50217204)
岩橋 寛治  愛媛大学, 医学部, 助教授 (00110825)
Keywords食道 / ネコ / 神経支配 / HRP / 知覚神経 / 疼痛 / 逆行性軸索輸送 / 脊髄後根神経節
Research Abstract

近年、癌手術症例の増加に伴い、胃切除後の逆流性食道炎などによる食道疼痛、及び食道切除後のQuality of lifeを考える上でも食道痛の神経学的発生機序を明らかにする必要があると考え、Horseradish Peroxidase(HRP)による逆行性軸索輸送を用いて、まず頸部食道、胸部食道の知覚神経支配を明らかにした。
雌雄成熟ネコ12匹を用い、sodium pentobarbitalの腹腔内投与、もしくは静注による全身麻酔後、33%HRP生理食塩水溶液150μlを、頸部食道筋内(6匹)、胸部食道下部内(6匹)にそれぞれマイクロシリンジにて分注した。HRP注入後48時間の生存時間をおき、深麻酔下に、経左心的にヘパリン加生理食塩水にて脱血灌流し、1.25%glutaraldehydeー1%paraformaldehyde加燐酸緩衝液で灌流固定し、その後、10%サッカロ-ス加燐酸緩衝液にて灌流した。第1頸髄から第2腰髄に及ぶ脊髄後根神経節(DRG)を取り出し、クリオスタットにて40μm厚の凍結切片を作成し。顕微鏡下にHRP陽性細胞を観察した。
頸部注入群では、両側第1頸髄DRG(C1)から第9胸髄DRG(T9)の範囲に陽性細胞を認め、C2〜C5及びT2〜T6に陽性細胞数が多く、二峰性の分布を示した。胸部注入群では、両側C5〜T13の範囲に陽性細胞を認め、T3〜T7に陽性細胞数の多い分布を示した。よって、頸部食道はC1からT9の後根神経節から、また胸部食道はC5〜T13の後根神経節から支配されている考えられ、従来の報告よりも広範な神経支配を受けていることが明らかにされた。また、その神経経路には、横隔神経、大内臓神経、交感神経心臓枝などが関与していると推定されるが、今後明らかにして行く予定である。

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Published: 1993-08-11   Modified: 2016-04-21  

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