1990 Fiscal Year Annual Research Report
成長軟骨細胞の分化に及ぼす各種ホルモンならびに化学物質の効果に関する研究
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02670658
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
江口 正雄 九州大学, 医学部, 助教授 (60037405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 秀哉 九州大学, 医学部, 助手 (60204781)
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Keywords | EHDP(HEBP) / 成長軟骨細胞の分化 / 石灰化 / 甲状腺ホルモン / カルシトニン / イミダゾ-ル / Thiopheneー2ーcarboxylic acid / くる病 |
Research Abstract |
Invivoの実験系で,これまでに明らかにされていない成長軟骨細胞の分化に及ぼす各種ホルモンと化学物質の影響を,当教室で開発したEHDP(HEBP)くる病ラット成長軟骨の観察を通して明らかにしようとした。 その結果を日本整形外科学会,日本骨代謝学会,西日本整形災害外科学会等で発表したが,未発表の内容も含めて概要は以下の通りである。 (1)EHDPくる病モデル成長軟骨板における,成長軟骨細胞の分化を甲状腺ホルモン(Triiodothyronine)が促進することを発見したが,これは我々が以前に発表したカルシトニンによる成長軟骨細胞分化促進効果とはその促進機構が異なることが実験的に明らかにされた。 機構の詳細については不明であるが,甲状腺ホルモン投与の場合は,血清アルカリフォスファタ-ゼ活性の著しい上昇を示すこと,カルシトニンの場合はそれほどの上昇を示さないことである。又両ホルモンの併用投与により相乗効果がみられることも機構の相違を示している。カルシウム結抗薬の1つであるdiltiazemを併用することにより,カルシトニンの場合はその効果発現が抑制されたが,甲状腺ホルモンの場合は効果発現に変動がみられなかった。 (2)以前よりカルシトニンと異なり,低分子の化学物質であるイミダゾ-ルやThiopheneー2ーcarboxylic acidが,カルシトニンと類似した様式で成長軟骨板の石灰化を促進することを報告してきたが,本年度の実験の結果,これら2種の化学物質と甲状腺ホルモンの併用投与によって成長軟骨板の石灰化促進効果に,相乗作用がみられることを明らかにした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 斎藤 太一,江口 正雄: "甲状腺ホルモン投与により惹起されるHEBP(EHDP)くる病ラット成長軟骨板の経時的変化の検討" 整形外科と災害外科. 38. 1194-1198 (1990)
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[Publications] 長嶺 隆二,江口 正雄: "カルシトニンのHEBPくる病ラット成長軟骨に対する石灰化促進作用ーX線学的および組織学的研究ー" 整形外科と災害外科. 39. 618-621 (1990)
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[Publications] 江口 正雄: "カルシトニンと甲状腺ホルモンによるHEBP(EHDP)くる病ラット成長軟骨の石灰化促進効果" 日本整形外科学会雑誌. 64. S1002 (1990)
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[Publications] 江口 正雄: "HEBP(EHDP)くる病ラット成長軟骨の石灰化に及ぼすカルシトニン(CT)と甲状腺ホルモン(T_3)の影響" 日本骨代謝学会雑誌. 8. 211 (1990)