1991 Fiscal Year Annual Research Report
賢移植後における生体内賢不全物質の排泄動態の解明及び移植賢機能の研究
Project/Area Number |
02670703
|
Research Institution | Yamanashi Medical College |
Principal Investigator |
山田 豊 山梨医科大学, 医学部, 講師 (60012770)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 精 山梨医科大学, 医学部, 教授 (30010193)
|
Keywords | 賢移植 / 高速液体クロマトグラフィ- / 賢不全物質 / 賢保存 |
Research Abstract |
今年度は、賢不全物質の同定がまだ進行中であり、結果が出ないため、保存賢のViabilityの判定に研究の主力をそそいだ。目的:ドナ-より摘出した賢移植のインピ-ダンスを測定することによって細胞内外の水分バランスの変動を求め、これからViabilityを測定できるかどうか検討する。測定原理:生体の電気特性を細胞レベルで考えてみると細胞膜は脂質二重層なので電気的にはきわめて低抗が大きく、暑さが薄いので静電容量がきわめて大きい。生体組織に交流電流を流した場合、低周波では電気的にコンデンサ-である細胞膜に包まれた細胞内液には電流は流れず、細胞外液のみを卵れる。一方周波数が多くなると細胞膜の静電容量を介して細胞内にも電流が流れるようになる。このことを利用して周波数を変えてアドミタンスを測定し細胞内液コンダクタンス細胞外液コンダクタンスをそれぞれ求める。この求められたコンダクタンスは電解質量に比例するので、電解質濃度がほぼ一定ならば細胞内液量、外液量に比例することになる。方法:犬の賢を摘出後、整理食塩水にて潅流保存し摘出前より4日目まで定期的にインピ-ダンスを測定した。インピ-ダンスは400HZから3GHZまで周波数を変えて測定し、細胞内液コンダクタンス、細胞外液コンダクタンスをそれぞれ求め細胞内液量、外液量の変化を推定した。400HZー1MHZは4電極法、300KHZー3GHZは同軸端プロ-ブとネットワ-クアナライザ-を使用して測定した。結果:潅流直後より細胞外液コンダクタンスの減少、細胞内液コンダクタンスの増加が認められ細胞外液が細胞内へ移動した可能性が示唆された。また保存3日目には周波数によるインピ-ダンスの変化が何を反映しているのかが正確にはわからず追加検討が必要である。今後種々の保存期間後ろ賢を再移植しインピ-ダンスとViabilityの関係を求めたい。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 野村 照久,他: "OKTー3使用例におけるILー2リンパ球subsetの変化及び病理組織学的変化" 移植. 27(1). 139 (1992)
-
[Publications] 山田 豊: "賢移植患者の肺真菌症の治療についてお教え下さい。ーQuetionーーAnswerー" 賢と透析. 30(4). 129-130 (1991)
-
[Publications] 山田 豊,他: "Acute on chronic rejectionに対するlow doseサイクロスポリン投与の効果" 日本泌尿器科学会雑誌. 81(13). 2184 (1990)
-
[Publications] 還田 稔,他: "CYA使用賢移植症例におけるDST効果の臨床的検討" 移植. 26. 266 (1991)
-
[Publications] 山田 豊,他: "急性拒絶反応のILー2R及びリンパ球サブセットの変化" 移植. 26. 439 (1991)
-
[Publications] Yutaka Yamada: "A New Method for Early Detection of Renal Allograft Rejection." Urologia Internationalis.42. 348-352 (1987)