1990 Fiscal Year Annual Research Report
放射線照射および抗癌剤による癌抗原のshedding抑制と治療効果について
Project/Area Number |
02670885
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
水越 孝典 北海道大学, 歯学部附属病院, 講師 (10113630)
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Keywords | 放射線照射 / 腫瘍関連抗原 |
Research Abstract |
in vitro放射線照射が腫瘍関連抗原(CE7抗原)の表現に与える影響について検討を行った.即ち.cーKMT17 clone A3細胞に対して1〜90Gyの放射線照射を行い,経目的に膜面のCE7抗原を抗CE7monoclonal抗体を用いてFlow cytometryにて検索した.その結果,CE7抗原の表現は非照射細胞に比べ,30Gy以上の照射1日目より増強されることが知れた. 次に,in vivo放射線照射によるCE7抗原の変化について検討した.即ちKMTー17細胞をラット下肢筋肉内に移植,移植5日目に腫瘍局所に対して10、30、60Gyの放射線照射を行い,経日的に腫瘍を摘出,抗CE7monoclonal抗体を用いて,細胞膜面のCE7抗原の表現の変化について検討した.その結果,CE7抗原の表現は30Gy照射にて増強され,照射後2日目,3日目では非照射,10Gy,60Gy照射に比べ有意に増強していることが知れた. また,30Gy照射1日目のA3細胞を1%paraformaldehydo固定後2×10^6個皮内免疫を行い10日後に腫瘍皮下移植行い.移植抵抗性を調べた結果,放射線照射後のA3細胞は非照射細胞を免疫原としたのに比べLTD50で100倍以上の抗原性の上昇を示した. これらの結果より,30Gy照射によりCE7抗原のsheddingが抑制され,抗原性が上昇することが示された.
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