1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02680059
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Research Institution | UNIV.YAMANASHI |
Principal Investigator |
内藤 道子 山梨大学, 教育学部, 教授 (50020433)
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Keywords | 性差特性 / 発達差(学校段階差) / 男女平等観 / 女権拡張意識(性役割志向性) / 男女の優位性 / 家庭科教育 / 私事主義的思想 / 個人差 |
Research Abstract |
1.研究の目的 中・高・大学生男女が性差特性をどのように認識しているかを,男女平等観,性役割志向性に対する意識調査から捉え,男女がともに学ぶ新時代の家庭科教育において,どのように克服していくかを明らかにしていくことを目的としている。 2.研究方法 日・韓の中・高・大学生を対象に実施したアンケートを,平成4年1月〜3月に旧西ドイツベルリン市内の中・高・大学生に実施,回答結果をコンピュータ処理,日・韓・ドイツの比較分析を行う。 3.結果 (1)男女平等観(フェミニスト度)についてみると,韓国(ソウル)では発達差より性差が,日本(甲府)では性差・発達差が認められたが,ドイツ(ベルリン)では性差は殆どみられず,大学生の認識が反映して発達差が認められた。 (2)性役割志向性(女権拡張意識度の強弱)についてみると,性差,発達差のみられた項目は少なく,全体を判定尺度でみると,16項目中11項目が「進歩的」,残り5項目が「中間的ーどちらでもないー」となり,「伝統的」な判定項目は全くみられなかった。日・韓より性役割志向性は強いといえる。 (3)男女の優位性については,「伝統的」な判定は「男子は体が大きくて強い」の1項目,「進歩的」判定は「女医さんに当たるとしまったと思う」の1項目で,他の11項目は「なんともいえないー個人差ー」という中間的判定で,個人差意識が日・韓より進んでいるといえる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 内藤 道子,藤枝 悳子,山下 智恵子: "家庭科教育学 (試論)ー科学的研究をすすめていくために" 文渓社, 250 (1993)
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[Publications] 内藤 道子: "家庭科教育と性差特性ー日・韓・ドイツの比較研究からー" 家政教育社, 180 (1994)