1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02680180
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 正昭 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教授 (70114874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北本 朝史 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教授 (30016860)
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Keywords | 分離 / 群分離 / プラズマ / プラズマ超微粒子発生 / 強制蒸発 / 活性水素 |
Research Abstract |
実験は真空排気可能なテスト容器中に、(1)ア-ク放電用の陰極、あるいは(2)プラズマジェット発生装置を設置して行なった。ここに適当な組成のアルゴン/水素の混合ガス(水素5〜20%)を供給して反応性プラズマを発生する。水冷ハ-ス上に置いた金属混合物(真鍮あるいはステンレス鋼SUSー304)試料を、(1)ア-ク加熱、あるいは(2)プラズマジェット照射加熱し、試料成分の蒸発を起こす。(1)では、水冷ハ-ス上の試料が陽極となり大きな熱流速を与えることはできるが温度制御ができない。(2)はプラスマジェットのテ-ルフレ-ムを使うため、ジェットと試料間の距離を変えることにより試料温度を制御することが可能であり、試料温度は放射温度計で測定した。蒸発成分は小型の水冷銅板を放電部近傍に挿入し、付着した微粒子をサンプルとして捕集した。この試料をエネルギ-分散型X線元素分析器により成分を分析した。 合金成分の分離実験から得られた分離係数と合金の各成分の純金属の蒸発速度を測定して類推した分離係数の結果から以下の結果を得た。真鍮では低温ほど蒸発成分の組成が、試料物質の組成と大きく異なり、さらに温度によって分離係数が大きく異なる。真鍮の融点以上では蒸発速度が極めて大きくなるが分離瀬能は低下する。また、純金属に対して得られた蒸発速度から類推した分離係数は、低温域では真鍮の結果とほぼ一致し、分離係数をある程度予測可能であるが、高温域ではずれてくる。SUSー304ではMnに対しては大きな分離係数を得ることができ、真鍮の実験とほぼ同様の結果を得た。この外、分離係数に及ぼす圧力、水素濃度などの実験条件の影響についての実験から以下の結論を得た。(1)合金試料の蒸発においても、各成分は純金属の蒸発速度にほぼしたがって蒸発する。(2)蒸発速度、分離特性は、温度、水素濃度に大きく依存する。(3)適切に制御により高度な分離の可能性がある。
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