1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02801035
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Research Institution | AICHI UNIVERSITY OF EDUCATION |
Principal Investigator |
松本 蕃 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10024077)
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Keywords | 重度・重複障害児 / 小脳 / パラシュート反応 / 脳幹 / 脊髄 / 反射階属性 / ノード階属性 / 因子分析 |
Research Abstract |
平成2年〜3年の重度・重複障害児の首すわりの三次元の移行は、反射のレベル、すなわち、A、橋・延髄における(1)緊張性頭反射、(i)非対称性緊張性頭反射、(ii)対称性緊張性頭反射(仰臥位・背臥位)、(2)緊張性迷路反射(i)傾臥位-緊張性迷路反射、(ii)背臥位-緊張性迷路反射、B、立ち直り反射、(i)迷路性立ち直り反応、(ii)視性立ち直り反射、(iii)体性巻き戻し反応、(姿勢・運動においては、ねがえり座位、腹這い、四つ這い、交又応腹動パターンが存在する)つまり中脳における反応であるC、自動運動反応(1)ランドウ反応、(2)モロー反応、パラシュート反応、これには、下方パラシュート反応、前方パラシュート反応、側法パラシュート反応、後方パラシュート反応がある。D、大脳〜(1)踏み直り反応(2)跳び直り反応、(3)平衝反応(立位・前行)という階属性にあることがわかった。更に2の反射の階属性と認知構造はノード階属性と深くかつわりをもち、加えて小脳の構路作用という複合体(大・小脳連関複合体)ともっともよく関係していることが理解された。それ故、今後の課題としては、小脳の神経心理学の解明が急務であると考察されたのである殊に反対Aにおいてはノード階属性D〜1であること、更に中脳においてはノード2〜3までは確実に存在することがわかった。尚〓目反応と中枢神経系との関係、言語ないしコミュニケーションは今後の課題であることをこつにお断わりしておかなければならない。本年はこの点での研究は全く出来なかった、しかし、小脳レベルにおける情報ないし、刺激(回転、振動が特によい)によって言語発生や言語が獲得され、コミュニケーションが著しく発達した24名の例があることをこつにのべておく必要があろう。それ故、首すわりは、因子分析により、中脳の反射と脳幹部の反射が第一因子と第二因子をしめそれが発達の障害因子であることも解明できた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 松本 蕃: "重度・重複障害児の首すわりの三次元移行と反対運動との関連性について" 日本心理学会第56回大会発表論文集(同志社大学). (1992)
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[Publications] 松本 蕃: "重度・重複障害児の首すわりにおける反対運動の解析について(1)" 日本特殊教育学会第30回大会論文集(東北大学). (1992)
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[Publications] 松本 蕃: "心身障害児の首すわりと対〓心〓" 近代図書.