1991 Fiscal Year Annual Research Report
フランス語テクスト解析プログラミングの研究(バルザックの作品を対象として)
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02801060
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
霧生 和夫 埼玉大学, 教養学部, 教授 (60008638)
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Keywords | バルザック / 『人間喜劇』 / コンコ-ダンス / フランス文学 / FRANTEXT / テクスト・デ-タベ-ス / 文字列処理 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、バルザックのコンコ-ダンスを作成した。今年度は特に、OCR(光学的文字認識を、資料整理補助者に依頼して活用した。その結果、11000ペ-ジ以上に達する『人間喜劇』のテクスト本体の機械的読み込みが完了した。時間を消費する誤読検査も、現時点で500ペ-ジを残すのみとなり、ほゞ完了したと言ってよい。開発したプログラムによるコンテクスつきのキ-ワ-ドの切り出し、そのソ-ティングも順調に推移している。成果として出来上ったものは、テクスト自体がフロッピ・ディスク370枚、コンコ-ダンスが同520枚という尨大な量となった。これを研究者の共同利用に供するためのメディアの模索が今後の課題となる。考えられるのは、「学術情報センタ-」の中にテクスト・デ-タベ-スとして置く、プリントアウトを図書館に常置する、CDーROMで出版する、などが考えられるが、いずれも固有の困難がある。 以上、『人間喜劇』のコンコ-ダンス作成と平行して、フランスの国立のテクスト・デ-タベ-スである「FRANTEXT」の利用を試みた。その結果、埼玉大学教養学部が、日本で最初の利用契約を結ぶに至った。慶応大学、関西学院大学がこれに続いた。1991年秋には、フランス側責任者が来日したのを機会に、バルザックのテクストをフランス側からも利用する可能性について、打ち合せを行った。これも早晩実現するものと思われる。
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Research Products
(1 results)