1990 Fiscal Year Annual Research Report
火山灰土壌,特に黒ボク土の有機化学的特徴とその成因におよぼす植生の影響
Project/Area Number |
02806013
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Research Institution | Akita Prefectural College of Agriculture |
Principal Investigator |
長谷川 恒行 秋田県立農業短期大学, 農村生活学科, 助教授 (80110584)
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Keywords | 土壌生成 / メラニック・アンディソル / フルビック・アンディソル / 植生 / アミノ酸 / 非セルロ-ス炭水化物 / セルロ-ス炭水化物 |
Research Abstract |
火山灰土壌の生成に,植生が大きな影響をおよぼすことが知られている。 そこで,各種火山灰土壌(Melanic AndisolとFulvic Andisol)から抽出した腐植酸,および各種植生植物について,アミノ酸濃度とその組成,非セルロ-ス態炭水化物(植生についてはセルロ-ス態炭水化物も)濃度およびその組成を分析した。 1.腐植酸のアミノ酸濃度は,メラニック・アンディソル(平均1.2μmol/mg C)に比較してフルビック・アンディソル(平均2.0μmol/mg C)で高かった。アミノ酸の組成は,両腐植酸とも中性疎水性,酸性,中性親水性アミノ酸グル-プの相対比が高いことがわかった。 2.植生のアミノ酸濃度は,イネ科のチマキザサ(1.4μmol/mg C)とブナ科のコナラ(0.8μmol/mg C)が高い以外は,おおむね0.5μmol/mg C程度であった。アミノ酸の組成は,いずれも中性親水性,酸性,中性疎水性アミノ酸グル-プの相対比が高いことがわかった。 3.腐植酸の非セルロ-ス態炭水化物濃度は,メラニック・アンディソル(平均60mg単糖類/g C)に比較してフルビック・アンディソル(平均75mg/g C)で高かった。単糖類組成はいずれもグルコ-ス,マンノ-ス,ガラクト-スの相対比が高いことがわかった。 4.植生の非セルロ-ス態炭水化物濃度は,イネ科植物(200mg/g C)で高く,キシロ-スの相対比が高かった。 植生のセルロ-ス態炭水化物濃度は,イネ科植物(100mg/g C)で高かった。単糖類組成は,いずれにおいてもグルコ-スの割合が高く,マンノ-ス,アラビノ-スがそれに続いた。
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Research Products
(1 results)